ホーム/記事一覧/就労・進路サポート/職業訓練・スキルアップ/デザイン・WEB制作を学べる職業訓練の実例

デザイン・WEB制作を学べる職業訓練の実例

📖 約107✍️ 菅原 聡
デザイン・WEB制作を学べる職業訓練の実例
デザイン・Web制作スキルは、在宅・リモートワークに直結し、集中力や論理的思考力といった特性を活かせるため、障害のある方のキャリアに最適です。就労移行支援事業所や公共職業訓練校で、Photoshop/Illustrator、HTML/CSSなどの必須スキルを無料または低額で学べます。特に就労移行支援では、個別配慮を受けながら、体調管理と並行してスキルを習得できます。就職活動では、訓練で制作したレスポンシブ対応のWebサイトを含むポートフォリオを作成し、自己管理能力をアピールすることが重要です。訓練後の定着支援まで活用し、Web制作分野での安定就労を目指しましょう。

🎨 デザイン・WEB制作を学べる職業訓練の実例:創造性を活かし、在宅・リモートワークを実現する

デザインWeb制作に興味があるけれど、障害があってもIT系の訓練についていけるか不安」「在宅でできる仕事に就きたいが、PhotoshopやIllustratorは全くの初心者」「Webデザイナーとして、自分の創造性や集中力を活かしたいが、どこでどう学べばいい?」

デザインやWeb制作の分野は、障害のある方にとって、非常に大きな可能性を秘めています。なぜなら、これらの仕事は場所を選ばないことが多く、高い集中力論理的思考力、そして独自の視点といった特定の障害特性を**「強み」**として活かしやすいからです。特に、Web制作のスキルは、企業や団体の情報発信に不可欠であり、リモートワークや在宅勤務といった柔軟な働き方にも直結します。

しかし、独学で学ぶには専門的なソフトウェアや技術の習得に限界があり、「仕事として通用するスキル」を身につけるには、体系的な指導と実践的な訓練が不可欠です。そこで重要になるのが、公的な職業訓練、特に就労移行支援事業所公共職業訓練校が提供するデザイン・Web制作コースです。これらの機関は、費用を抑えつつ合理的配慮を受けながら、初心者でも確実にプロのスキルを身につけるための環境を提供しています。

この記事では、デザイン・Web制作分野で就労を目指す障害のある方のために、「Web制作の基礎から応用まで」を学べる職業訓練の実例、具体的なコース内容、訓練を成功させるためのポートフォリオ作成戦略、そして在宅就労を実現するための道筋を、徹底的に解説します。あなたの創造性をプロのスキルに変え、デジタル時代における新たな働き方**を実現させましょう。


🌐 1. デザイン・Web制作スキルが障害者雇用で求められる理由

デジタル分野のスキルが、障害のある方のキャリア形成において有利に働く理由を明確にします。

A. リモートワーク・在宅勤務との高い親和性

デザインやコーディング作業は、インターネット環境とPCさえあればどこでも可能です。

  • メリット:通勤の負担、体調不良による欠勤リスクを減らし、安定した就労に直結します。特に精神障害や身体障害のある方にとって、最適な働き方の一つです。

B. 特性を活かせる業務内容

Web制作の作業は、特定の障害特性を強みとして活かしやすい構造になっています。

  • 論理的思考力(コーディング):****HTML、CSS、JavaScriptといった言語は、論理的な構造を理解し、間違いを許容しないという点で、発達障害(ASD)の方の高い集中力や正確性が活かせます。
  • 集中力と細部へのこだわり(デザイン):細かなピクセル単位での調整や、色彩・レイアウトへのこだわりは、クオリティの高い成果物を生み出す力となります。

C. 需要の継続的な拡大

企業、自治体、個人事業主など、すべての組織がデジタル情報発信を強化しているため、Web制作・デザインスキルを持つ人材への需要は今後も拡大し続けます。

  • 安定性:一度スキルを習得すれば、専門職としてフリーランスや企業のインハウスデザイナーなど、多様な働き方を選べるようになります。


📚 2. デザイン・Web制作を学べる公的訓練の実例

費用面や支援体制において、障害のある方に特に推奨される訓練コースと機関を紹介します。

A. 就労移行支援事業所(Web・クリエイティブ特化型)

Web制作をゼロから始めたい方体調管理や就職活動サポートも重視したい方に最適です。

  • 特徴:
    • **学習内容:**パソコン基礎、Photoshop・Illustratorの基礎操作、HTML/CSSのコーディング基礎、Webデザインの原則ポートフォリオ制作
    • **期間:**最大2年間。
    • **メリット:**利用者負担が原則無料(所得による)、個別支援計画に基づいた柔軟なカリキュラム、定着支援まで含めたトータルサポート。
  • 実例(訓練内容):タイピング練習→デザインソフト操作→コーディング基礎→模擬サイト制作(ポートフォリオ)」という段階的なカリキュラムで、確実にスキルを積み重ねます。

B. 公共職業訓練校(技術専門校・ポリテクセンター)

体調が安定しており、より高度で集中的な専門技術を学びたい方に適しています。

  • 特徴:
    • 学習内容:Webデザイン科、DTP(印刷)科、Webシステム開発科など。JavaScript、PHPといったプログラミング言語を含む、高度な内容まで扱うコースが多い。
    • **期間:半年〜2年程度。
    • 費用:**授業料は無料(教材費・交通費は自己負担)。失業保険受給者や訓練受講給付金の対象になる可能性がある。
  • 実例(訓練内容):Webサイト設計、サーバー管理、データベース連携、JavaScriptによる動的サイト制作」など、即戦力となるための実践的な技術習得に特化しています。


🎨 3. デザイン・Web制作訓練で習得する具体的なスキル

訓練で学ぶべき、実務に直結する重要なスキルセットを詳細に解説します。

A. デザインソフトの基礎操作(Photoshop & Illustrator)

Webサイトの素材加工やレイアウト作成、印刷物のデザインに不可欠なスキルです。

  • Photoshop(画像加工・編集):写真のサイズ変更、色調補正、切り抜き、Web用画像の最適化(軽量化)
  • Illustrator(イラスト・ロゴ制作):****ロゴ、アイコン、図表など、拡大しても画質が落ちないベクター画像の作成、Webサイトの**ワイヤーフレーム(設計図)**作成。
  • 目標:単に操作できるだけでなく、「Webで使う画像」の規格に合わせて効率的に作業できること。

B. Webサイトの骨格:HTMLとCSS(コーディング)

Web制作の根幹となる言語であり、初心者でも比較的取り組みやすい分野です。

  • **HTML(骨格):**文書の構造(見出し、段落、リスト、画像配置など)を定義する。
  • **CSS(装飾):**文字の色、背景、レイアウト、アニメーションなど、デザインを表現する。
  • **目標:**レスポンシブデザイン(スマホ・PC両方に対応する技術)を理解し、**正しい文法(セマンティックHTML)**でコーディングできること。

C. Webサイトの動作:JavaScript(プログラミング基礎)

サイトに動きをつけたり、ユーザーの操作に反応したりするためのプログラミング言語です。

  • **学習内容:簡単なスライドショー、フォームの入力チェック、非同期通信(Ajax)**の基礎。
  • **重要性:**この基礎を理解することで、WordPressなどのCMS(コンテンツ管理システム)をカスタマイズする応用力に繋がります。


💡 4. 特性別:デザイン・Web制作の学習戦略と合理的配慮

障害特性に応じて、苦手な学習環境を避け、強みを活かせるよう訓練を進めます。

A. 発達障害(ASD/ADHD)の方の戦略

集中力論理的思考力を武器に、曖昧さを排除した学習環境を選びます。

  • 強みを生かす:****コーディング(HTML/CSS/JavaScript)やデータ管理など、正確な手順エラー追及が必要な分野に集中する。
  • 配慮の例:
    • 集中環境:周囲の刺激を遮断できる個別ブースでの学習。
    • 指示の明確化:デザインの抽象的なフィードバックを、具体的な修正指示(例:このボタンの色を#0000FFに変更)に変換してもらう。
    • 時間管理:****タスクの細分化と、過集中による休憩忘れを防ぐためのタイマー管理。

B. 精神障害(うつ病など)の方の戦略

体調の波に柔軟に対応し、モチベーションを維持できる環境を選びます。

  • 強みを生かす:****独自の視点共感性を活かしたユーザーインターフェース(UI)デザインや、コンテンツ企画。
  • 配慮の例:
    • 柔軟なスケジュール:体調に応じて訓練時間を調整(午前のみなど)し、休んでもカリキュラムの遅れを補習でカバーできる体制。
    • 心理的サポート:メンタルヘルスの専門家(精神保健福祉士など)による定期的・継続的な面談
    • 作業負荷調整:****納期厳守のプレッシャーが少ない、個別の課題を中心とした学習。

C. 身体障害のある方(在宅志向)の戦略

通勤負担をなくし、デジタルツールの活用に特化します。

  • 強みを生かす:****デジタル技術への適応力、補助機器を使いこなす技術そのものをアピールポイントにする。
  • 配慮の例:
    • 在宅訓練の可能性:訓練の一部または全部をオンラインで受講できるプログラムの有無。
    • **機器の調整:****エルゴノミクス(人間工学)**に基づいたPC環境(椅子、机、キーボード、マウス)の調整サポート。


💼 5. 訓練の成果を最大化する「ポートフォリオ作成」戦略

デザイン・Web制作分野において、資格以上に重要なのが**「ポートフォリオ」**(作品集)です。

A. ポートフォリオの3つの必須要素

訓練の過程で、以下の要素を含む作品を制作しましょう。

  • 要素①:技術的な完成度(コーディング作品):****HTML/CSSを用いて作成したレスポンシブ対応のWebサイト。正しい文法でコーディングされているかを示す。
  • 要素②:デザイン力と論理(デザイン作品):架空の企業やサービスのロゴ、バナー、Webサイトのモックアップ(設計図)。なぜそのデザインを選んだかという論理的根拠を記述する。
  • 要素③:自己理解と問題解決(課題解決作品):****「訓練で学んだことをどう活かしたか」を説明する文章。障害特性や配慮を乗り越えて完成させた工夫のプロセスを示す。

B. 企業が見るポイント

企業はポートフォリオを通じて、以下の点をチェックしています。

  • 基礎体力:「デザインはともかく、コーディングが正確にできるか?(基礎技術力)」
  • 継続性:「最後まで一つの作品を完成させる粘り強さがあるか?」
  • コミュニケーション:デザインの意図を分かりやすく言語化できるか?」


🚀 6. デザイン・Web制作分野での就職と定着への道

習得したスキルを活かし、在宅・リモートワークを含む就職を実現させます。

A. 就職先の多様性

デザイン・Web制作のスキルは、幅広い職場で活かせます。

  • **Web制作会社:**主にコーディングやデザイン業務。専門性が高いが納期が厳しい場合がある。
  • **企業のインハウスデザイナー/Web担当:**自社の広報・採用サイト、社内資料などの制作・管理。業務量が安定しており、障害者雇用も多い。
  • SaaS企業(ITサービス):****UI/UXデザインや、コンテンツ制作(ブログ、バナーなど)の補助業務。

B. リモートワーク採用のための戦略的アピール

リモートワークを希望する場合、以下の点を採用担当者に明確にアピールしましょう。

  • 自己管理能力:訓練期間中の無欠席・無遅刻の実績や、体調管理シートを提示し、「自宅でも安定して業務を継続できる」ことを証明する。
  • コミュニケーション:****チャットツールやビデオ会議に慣れていることをアピールし、「非対面でも円滑に報告・連絡・相談ができる」ことを示す。

C. 職場定着支援の継続的な活用

就職後の定着支援も、スキルアップを継続するために重要です。

  • 活用内容:業務で新しいソフトウェアを使うことになった場合の研修サポート業務負荷が増加した際の調整交渉など。
  • 期間:就労移行支援の場合は、就職後6ヶ月間の定着支援を最大限活用しましょう。

デザイン・Web制作のスキルは、「デジタル時代の手に職」です。公的な職業訓練という手厚い支援環境を利用すれば、パソコン初心者であっても、あなたの創造性集中力を活かした専門職に就くことは十分に可能です。この記事のロードマップを参考に、自信を持ってWebデザイナーとしての第一歩を踏み出してください。


まとめ

  • デザイン・Web制作スキルは、在宅・リモートワークとの親和性が高く、集中力や論理的思考力といった障害特性を強みとして活かせるため、障害のある方にとって非常に有利である。
  • Web制作スキルは、就労移行支援事業所(Web特化型)や公共職業訓練校で、費用負担を抑えながら合理的配慮を受けつつ体系的に学べる。
  • 訓練で習得すべき主なスキルは、Photoshop・Illustratorの基礎、HTML/CSSによるレスポンシブコーディング、そしてJavaScriptの基礎プログラミングである。
  • 発達障害の方はコーディング精神障害の方は柔軟なスケジュール心理的サポートなど、特性に応じた学習戦略個別配慮を訓練機関に求めるべきである。
  • 就職に直結させるためには、技術力、デザインの意図、問題解決プロセスの3要素を含むポートフォリオを作成し、実務遂行能力を客観的にアピールすることが不可欠である。
  • 就職活動では、リモートワークでの自己管理能力非対面でのコミュニケーション能力を戦略的にアピールし、就職後も定着支援を活用して継続的なスキルアップと安定就労を目指すべきである。

菅原 聡

菅原 聡

すがわら さとし38
デスク📚 実務経験 12
🎯 就労支援🎯 進路支援

📜 保有資格:
職業指導員、キャリアコンサルタント、精神保健福祉士

就労移行支援事業所で10年以上、障害のある方の「働く」を支援してきました。一般就労への移行支援から就労継続支援まで、幅広い経験をもとに、「自分に合った働き方」を見つけるための情報をお届けします。

大学で社会福祉を学び、卒業後すぐに就労移行支援事業所に就職。当初は「障害があっても一般企業で働けるんだ」という驚きと感動の連続でした。これまで150名以上の方の就労支援に携わり、その8割が一般企業への就職を実現。ただし、「就職がゴール」ではなく、「長く働き続けられること」が本当のゴールだと考えています。印象的だったのは、精神障害のある方が、障害をオープンにして自分のペースで働ける職場を見つけ、「初めて仕事が楽しいと思えた」と言ってくださったこと。その笑顔が忘れられません。記事では、就労移行支援と就労継続支援の違い、企業選びのポイント、障害者雇用の現実など、実際の支援経験に基づいた実践的な情報をお伝えします。

もっと詳しく

💭 福祉の道を選んだ理由

大学で社会福祉を学び、「障害があっても一般企業で働ける」という可能性に感動したことがきっかけです。

✨ 印象に残っている出来事

精神障害のある方が、自分のペースで働ける職場を見つけ、「初めて仕事が楽しいと思えた」と言ってくださったこと。

✍️ 記事を書く上で大切にしていること

「就職がゴール」ではなく、「長く働き続けられること」を大切に、実践的な情報を発信します。

🎨 趣味・特技

ランニング、ビジネス書を読むこと

🔍 最近気になっているテーマ

リモートワークと障害者雇用、週20時間未満の短時間雇用

📢 この記事をシェア

関連記事