ホーム/記事一覧/地域情報/バリアフリー・移動情報/駅のバリアフリー設備を徹底調査【2025年版】

駅のバリアフリー設備を徹底調査【2025年版】

📖 約80✍️ 原田 彩
駅のバリアフリー設備を徹底調査【2025年版】
2025年現在、駅のバリアフリー化は「バリアフリー法」に基づき進展中です。主要な設備はエレベーター多機能トイレホームドアなどですが、これらは事前連絡によってサポートを組み合わせて利用することが重要です。 特に車いす利用者は、スロープ設置や介助のために鉄道会社への事前連絡が必須です。 また、無人駅を利用する際も、必ず駅員派遣の手配を依頼しなければなりません。 最新の設備情報と利用のコツを把握し、割引制度も活用して安全で快適な鉄道利用を実現しましょう。

鉄道は、障害を持つ方高齢者にとって、長距離の移動や通勤・通学に不可欠な主要な交通手段です。しかし、駅構内の段差や階段、複雑な構造は、車いす利用者や視覚障害者にとって大きな課題となりがちでした。

近年、**「高齢者、障害者等の移動の円滑化の促進に関する法律(バリアフリー法)」**の施行と改正により、全国の駅でバリアフリー化が急速に進展しています。特に主要な乗降客を抱える駅では、エレベーター、多機能トイレ、ホームドアといった基本設備の設置が標準となりつつあります。

このガイド記事では、「駅のバリアフリー設備を徹底調査【2025年版】」をテーマに、「駅構内バリアフリー設備の3つの柱」「移動の円滑化を支える主要設備の詳細」「障害別・設備利用時の注意点とコツ」「鉄道会社への事前連絡とサポート体制」の4つのパートに分け、駅を安心して利用するために必須となる設備の最新情報と利用方法を徹底解説します。

この情報が、皆様の鉄道利用における不安を解消し、より自由で快適な移動を実現するための一助となることを願っています。


パート1:駅構内バリアフリー設備の3つの柱

駅のバリアフリー設備は、障害の種類に関わらず、**「安全性の確保」「移動の円滑化」「情報提供の強化」**という3つの柱で構成されています。

1.柱1:移動の円滑化(段差・階段の解消)

車いすや歩行に障害がある方にとって最も重要なのが、段差を解消するための設備です。特に改札からホーム、そして車両へ至る動線の確保が中心となります。

主要設備 重点整備箇所
エレベーター(EV)、エスカレーター(ES)、スロープ、昇降機 駅の出入口、改札とホームを結ぶ通路、駅周辺の歩道

2.柱2:安全性の確保(ホームからの転落防止)

視覚障害者車いす利用者にとって最も危険なホームにおける事故を防ぐための設備です。ホームと車両の隙間や段差の解消も含まれます。

主要設備: ホームドア内方線付き点字ブロック、ホームと車両の隙間・段差を埋めるスロープ(渡し板)。

現状: 首都圏の主要駅ではホームドアの整備が進んでいますが、コストや車両規格の問題から、地方や中小駅では点字ブロックの整備が中心となっています。

3.柱3:情報提供の強化(分かりやすい案内)

視覚障害聴覚障害などを持つ方など、すべての利用者が迷うことなく列車に乗車するための情報をわかりやすくする設備です。

主要設備: 音声案内(券売機、エレベーター内)、触知図(駅構内図)、多言語・ピクトグラム表示、列車運行情報の文字表示

ピクトグラムの進化: 近年、多機能トイレの表示では、オストメイト、ベビーシート、ベッドなど、内部の具体的な設備を示すピクトグラムが採用され、より詳細な情報提供が行われています。


パート2:移動の円滑化を支える主要設備の詳細

ここでは、駅の移動を劇的に改善する主要なバリアフリー設備について、利用の観点から詳しく解説します。

4.エレベーター(EV)の設置状況と利用のポイント

車いす利用者が駅を利用するうえで最も重要な設備です。バリアフリー法では、1日あたりの平均利用者数が3,000人以上の駅を中心に整備が進められています。

利用のポイント 詳細と注意点
かごの広さ 車いすが回転できるスペース(幅140cm×奥行き140cm以上が推奨)が必要です。混雑時は利用を控えるなど、周囲への配慮も大切です。
点字・音声案内 ボタンに点字が付いているか、乗降階を音声で案内する機能があるかを確認しましょう。
アクセス 車いすで利用可能な幅広改札(または有人改札)からエレベーターまでの動線がスムーズかを事前に確認します。

未設置の場合: エレベーターが未設置の小規模な駅や地下鉄の深いホームでは、携帯型の階段昇降機を駅員が操作して対応する場合があります。これには事前連絡が必須となります。

5.多機能トイレ(だれでもトイレ)の進化

多機能トイレは、車いす利用者だけでなく、オストメイト、乳幼児の介護をする方、性的少数者(LGBTQ+)など、多様なニーズに対応するために進化しています。

チェックすべき設備: オストメイト対応設備(汚物流し)、簡易ベッド(折りたたみ式)、車いすが回転できる広い空間、非常呼び出しボタン。近年は、介助者と一緒に入れる大型個室や、手すりが可動式になっているものも増えています。

位置の確認: 駅構内のどこに設置されているか(改札内、改札外の両方にあるか)を事前に確認し、利用しやすい場所を把握しておくと安心です。

6.ホームドアと車両とホームの隙間対策

ホームドアの設置は視覚障害者の転落防止に極めて有効ですが、すべての駅での設置は難題とされています。

隙間対策の重要性: ホームと車両の隙間や段差は、車いすのキャスターが挟まったり、つまずきの原因となったりする重大なバリアです。

この段差や隙間は、駅員が可動式のスロープ(渡し板)を設置することで解消します。この対応には駅員の配置と時間が必要なため、事前に利用を申し出る必要があります。


パート3:障害別・設備利用時の注意点とコツ

障害の種類によって、駅のバリアフリー設備の利用で注意すべき点や活用コツが異なります。

7.車いす利用者(肢体不自由)の利用のコツ

車いすでの鉄道利用では、乗車から降車まで一連のサポートが必要です。

事前連絡の徹底: 駅でスロープ(渡し板)の設置や、乗降の介助を受けるには、必ず事前利用駅または鉄道会社に連絡しましょう。これにより、駅と降車駅間でのスムーズな連携が確保されます。

幅広改札の利用: 車いすで通過できる幅広改札(または有人改札)を利用します。近年は、自動改札機の幅を広げたタイプや、ICカードをタッチしやすいよう低い位置にリーダーを設置した改札も増えています。

8.視覚障害者の安全な移動

視覚障害者にとって、音と触覚による情報が生命線となります。

点字ブロックの活用: ホーム端の内方線付き点字ブロックの内側を歩行することが基本です。

足元の安全が確認できない場所や、混雑している時間帯では、単独での移動を避け、駅員に誘導を依頼しましょう。

音声案内の確認: 自動券売機、エレベーターなどには音声案内機能が設置されています。触知図(点字・触れる地図)で駅全体の構造を把握することも有効です。

9.聴覚障害者・知的障害者のための情報保障

聴覚障害者知的障害者にとっては、文字や視覚的な情報の正確さが重要です。

情報保証: 列車運行情報が、聴覚だけでなく電光掲示板やデジタルサイネージで文字によって明確に表示されているかを確認します。

万一、表示がない場合は、駅員に筆談で状況を尋ねましょう。

コミュニケーション: 駅員とのコミュニケーションが難しい場合は、筆談ボードや指差しシートの用意を駅員に求めるか、スマートフォンのメモ機能などを活用し、必要な情報を伝えます。


パート4:鉄道会社への事前連絡とサポート体制

駅のバリアフリー設備は完璧ではありませんヒューマンサービスを受けるための**「事前連絡」**は、障害者の鉄道利用における最も重要なプロセスです。

10.「事前連絡」の正しい手順と伝えるべき情報

介助やスロープの設置を希望する場合は、出発の前日までに鉄道会社または利用駅に連絡します。

伝えるべき情報 理由
利用日時と乗降駅 両駅でのサポートを連携させるために必須です。特に始発・終点深夜・早朝の利用は、駅員の配置状況を考慮し、必ず伝えましょう。
障害の状況 車いすの種類(電動か手動か)、介助の必要度。電動車いすは重量があるため、介助人数を調整する必要があります。
利用する設備 スロープの設置、エレベーターの誘導など、具体的に希望を伝えることで、準備がスムーズになります。

連絡先: 大手鉄道会社では、**「おからだの不自由なお客様向け」**の専用ダイヤルウェブフォームが用意されています。

11.「無人駅」利用時の注意と対処法

乗降客が少ない地方の駅では、バリアフリー設備が未設置であったり、駅員が配置されていなかったりする**「無人駅」**が多数存在します。

無人駅での対処法: 無人駅を利用する場合は、必ず乗車駅または事前に鉄道会社に連絡し、降車駅駅員派遣してもらう手配を依頼します。

無断で利用すると、降車時にホームに降りられなくなるといった深刻な事態になりかねません。特急列車が停車する無人駅など、特定の駅では特に注意が必要です。

12.乗車券の割引制度の活用

駅のサービスではありませんが、移動支援として重要です。

割引の適用: 障害者手帳を提示することで、本人および介護者の運賃割引になる制度(障害者割引)があります。割引率や適用範囲は手帳の種類や等級、距離によって異なりますので、窓口で必ず確認しましょう。

✅ 駅利用の3つのルール

1.事前連絡を徹底: スロープや介助が必要な場合は必ず鉄道会社へ!

2.多機能設備を確認: エレベーターと多機能トイレの位置と設備を把握する!

3.情報連携を重視: 乗車駅と降車駅間でスムーズにサポートをつなぐ!


まとめ:バリアフリー化の波を乗りこなす

2025年に向け、駅のバリアフリー化は進展していますが、すべての駅が完全なバリアフリーになるにはまだ時間がかかります。

だからこそ、私たち利用者側が**「駅の設備」を正しく理解し、「鉄道会社のサポート体制」最大限に活用することが重要です。エレベーター、多機能トイレ、ホームドアといった設備と、駅員による介助というヒューマンサービスを複合的に利用することで、鉄道を安心**して利用できます。

最終確認ポイント

移動設備: エレベーターやスロープが設置されていない無人駅では事前連絡が必須。

安全対策: ホームでの隙間や段差は駅員のスロープ設置で解消可能。

情報源: 鉄道会社の「おからだの不自由なお客様向け」ページで最新の設備情報と連絡先を確認する。

駅のバリアフリー化の恩恵を最大限に享受し、鉄道を自由な移動のパートナーとして活用してください。

✅ 次のアクション

よく利用する鉄道会社の公式ホームページで、「おからだの不自由なお客様」といった項目を検索し、事前連絡の専用窓口ルールを再確認してみましょう。

原田 彩

原田 彩

はらだ あや35
担当📚 実務経験 10
🎯 地域情報🎯 バリアフリー

📜 保有資格:
社会福祉士、相談支援専門員

相談支援専門員として10年、地域の福祉資源の発掘と繋ぎに力を入れています。「この街で暮らす」を支えるために、施設情報だけでなく、バリアフリースポットや割引施設など、生活を豊かにする地域情報をお届けします。

大学で福祉を学び、卒業後は地域の相談支援事業所に就職。当初は「障害福祉サービス」だけが支援だと思っていましたが、地域の中には使える資源がたくさんあることに気づきました。例えば、障害者割引が使える映画館、バリアフリー対応のカフェ、当事者の方が集まれるコミュニティスペースなど。こういった情報を知っているかどうかで、生活の質が大きく変わります。特に印象的だったのは、引きこもりがちだった方が、近所のバリアフリー図書館を知り、そこで読書会に参加するようになったこと。「外に出るのが楽しくなった」と言ってくださいました。記事では、すぐサポの26万件の施設データベースを活用しながら、地域ごとの福祉サービスの特徴や、知って得する地域情報をお伝えします。

もっと詳しく

💭 福祉の道を選んだ理由

大学で福祉を学び、地域の中に使える資源がたくさんあることに気づいたことがきっかけです。

✨ 印象に残っている出来事

引きこもりがちだった方が、バリアフリー図書館を知り、読書会に参加するようになったこと。

✍️ 記事を書く上で大切にしていること

すぐサポの施設データベースを活用し、地域ごとの特徴や知って得する情報を発信します。

🎨 趣味・特技

街歩き、写真撮影

🔍 最近気になっているテーマ

インクルーシブな街づくり、ユニバーサルデザイン

📢 この記事をシェア

関連記事