送迎ありの支援施設一覧:移動が不安な方におすすめ

送迎ありの支援施設一覧:移動が不安な方におすすめ。安全と安心を運ぶ送迎サービスの選び方
「公共交通機関の利用は不安で、毎回家族が送迎するのは負担が大きい……」
「車椅子を使っているけれど、リフト付きの安全な車両で送迎してくれる施設はあるだろうか?」
障害のある方にとって、自宅と支援事業所との間の安全かつ確実な移動手段の確保は、日々の利用を継続するための大前提です。特に、身体的な移動の困難さ、精神的な不安、またはご家族の介護負担を考えると、送迎サービスのある事業所の存在は極めて重要になります。
この記事は、送迎サービスを提供している支援施設の探し方から、安全管理や車両の種類に至るまで、送迎に関する全てを網羅した完全ガイドです。全国の主要な地域の具体的な事例も交えながら、あなたやご家族が毎日安心して通える、最適な送迎サービスを提供する事業所を見つけるためのロードマップを提示します。
ステップ1:送迎サービスの重要性と提供されるサービス種別
なぜ送迎サービスが重要なのか
送迎サービスは、単なる移動手段の提供に留まらず、利用者の社会参加とご家族の生活安定に深く貢献しています。
送迎サービスが解決する主な課題
- 身体的負担の軽減: 車椅子利用者や歩行困難な方、体調に波がある方の移動に伴う負担や疲労を大幅に軽減します。
- 時間管理の確実性: 精神障害や発達障害などで時間管理や集団行動が難しい方も、送迎スタッフのサポートにより遅刻や欠席のリスクを減らせます。
- 家族の負担軽減: 毎日の送迎にかかるご家族の時間的・精神的・肉体的負担を解消し、ご家族自身の就労や休息の時間を確保できます。
特に郊外や公共交通機関が不便な地域では、送迎サービスの有無が、事業所選びの最重要ポイントになることも少なくありません。
送迎サービスが提供されやすい支援種別
障害者総合支援法に基づくサービスのうち、送迎サービスが加算の対象となっていたり、利用者特性から必要性が高いとされる事業所では、送迎を行っている可能性が高いです。
送迎を実施していることが多いサービス
| サービス種別 | 主な対象者 | 送迎の主な目的 |
|---|---|---|
| 生活介護 | 常時介護が必要な方(区分3以上など) | 身体介護を伴う移動支援 |
| 就労継続支援B型 | 雇用契約を結ばない軽作業・訓練 | 体力的な不安がある方の通所支援 |
| 放課後等デイサービス | 学校に通う障害のある児童 | 学校や自宅からの送迎 |
| 就労移行支援 | 一般就労を目指す方 | 訓練開始時や遠方からの通所支援(有料/無料は要確認) |
就労継続支援A型や就労移行支援は、一般就労を目指す訓練の一環として、公共交通機関の利用を推奨する場合もあるため、送迎の有無や条件は施設ごとに確認が必要です。
無料送迎と有料送迎の仕組みと注意点
送迎サービスの費用は、無料(サービス費に含まれる)、または有料(実費負担)のどちらかになります。
- 無料送迎: 「送迎加算」として事業所に費用が支払われることが多く、利用者負担はありませんが、送迎エリアが限定される場合があります。
- 有料送迎: 事業所の判断で実施され、ガソリン代や人件費として実費(数百円~数千円)を徴収されます。無料エリア外の利用者や、個別のルート調整が必要な場合に適用されることがあります。
⚠️ 注意
有料送迎の場合、料金体系(距離制か定額制か)と徴収方法を契約前に必ず確認しましょう。特に燃料費の高騰により、料金が変更される可能性があることも念頭に置いておく必要があります。
ステップ2:送迎車両と安全管理のチェックリスト
チェック1:送迎車両の種類と整備状況
送迎車両の安全性とバリアフリー対応は、特に身体障害のある方にとって生命線です。
車両に関する確認事項
- バリアフリー車両: 車椅子を利用している場合は、リフト、またはスロープ付きの車両が用意されているか。
- 座席の工夫: シートベルトの確実性、揺れを軽減するためのクッションや固定装置が用意されているか。
- 車両の清潔感: 車内が清潔に保たれ、臭いがないか(特に聴覚や嗅覚が過敏な方にとって重要)。
- 整備と保険: 車両が定期的に整備され、必要な自動車保険に加入しているか。
見学時に、実際に送迎に使われる車両を直接確認させてもらうことを強く推奨します。
チェック2:送迎時の安全管理と職員配置
車両の安全性だけでなく、送迎中の利用者への配慮と緊急時の対応も重要です。
安全管理に関する確認事項
- 職員配置: ドライバー以外に、同乗する支援員が配置されているか。特に重度や医療的ケアが必要な利用者がいる場合は、2名以上の支援員がいることが理想です。
- 緊急時対応: 体調不良や急な発作があった場合のマニュアルと、提携医療機関への搬送手順が明確になっているか。
- 運行ルート: 送迎ルートが安全で、過度に時間がかかりすぎないか(長時間の乗車は利用者の負担増)。送迎時間のズレが発生した場合の家族への連絡体制も確認しましょう。
- コミュニケーション: 送迎担当の職員が、その日の利用者の体調や精神状態を正確に把握し、施設内の職員に共有しているか。
✅ 成功のコツ(千葉県柏市の例)
千葉県柏市では、事業所間の送迎サービスの共同利用を推進している地域があります。これにより、送迎ルートの効率化と職員配置の手厚さを両立している施設もあります。相談支援専門員に、近隣施設との連携状況を聞いてみましょう。
ステップ3:地域別:送迎に力を入れる施設の傾向
傾向1:地方郊外・中山間地域(新潟市)—広範囲のエリアカバー
新潟市のような郊外や中山間地域では、公共交通機関の代替として、事業所が広範囲の送迎エリアをカバーしている傾向があります。
新潟市の送迎サービスの特徴
- 広域エリア対応: 自宅から事業所までが片道30分以上かかる利用者もいるため、送迎担当の専任スタッフを配置している事業所が多いです。
- 冬季の対策: 積雪や凍結への対策として、4輪駆動の車両やタイヤチェーンの準備が徹底され、悪天候時の運行ルールが厳格に定められています。
- 複合施設の強み: 障害者支援施設とグループホームを一体運営している法人は、送迎車両や職員を共有できるため、送迎サービスが充実している傾向があります。
新潟市のような積雪地では、冬期間の送迎遅延や欠便の可能性、そしてその際の代替サービス(緊急ショートステイなど)の有無を必ず確認しましょう。
傾向2:大都市のベッドタウン(埼玉県川口市)—時間の正確性とルート効率
埼玉県川口市のような大都市近郊のベッドタウンでは、交通量が多く、送迎の時間の正確性が非常に重視されます。
川口市の送迎サービスの特徴
- 定時運行の重視: 朝夕の渋滞を考慮し、送迎ルートを細かく設定し、GPSを活用した運行管理を行っている事業所があります。
- 短距離・多人数: 比較的短距離ながら多数の利用者を迎えに行く必要があるため、複数の小型車両を運用し、きめ細やかなルート設定を行っています。
- 駅・自宅連携: 自宅前での乗降が難しい場合、主要駅や近隣のコンビニなど安全な場所での待ち合わせ・乗降を提案してくれる柔軟な対応が期待できます。
💡 ポイント
川口市では、送迎サービスに関する家族からの苦情(遅延、ルートの長さなど)を重視し、改善に積極的に取り組んでいる事業所が高い評価を得ています。
傾向3:政令指定都市の地域特性(福岡県北九州市)—医療連携と重度対応
北九州市のような重工業地帯や高齢化が進む政令指定都市では、医療的ケアや重度の身体障害を持つ利用者への送迎ニーズが高いです。
北九州市の送迎サービスの特徴
- 重度対応車両: ストレッチャー対応の車両や、吸引装置、酸素ボンベを搭載可能な車両を保有している事業所が比較的多くあります。
- 看護師との連携: 送迎時に看護師が同乗したり、看護師との連携を密にし、利用者の体調変化に迅速に対応できる体制が整っています。
- 短時間送迎の配慮: 体力の消耗を防ぐため、重度利用者の送迎ルートはできる限り短時間で済むように、優先的に設定されるケースが多いです。
北九州市で重度障害者の送迎を探す際は、事業所名と「重度対応送迎」で検索し、北九州市障害福祉課に問い合わせるのが確実です。
ステップ4:送迎サービス利用開始までの手続きと注意点
手続き1:サービス等利用計画での明記
送迎サービスは、「福祉サービス」の一部として位置づけられます。利用を希望する場合は、必ずサービス等利用計画(ケアプラン)に明記してもらう必要があります。
- 相談員との連携: 担当の相談支援専門員に、送迎が必要な具体的な理由(移動の困難さ、家族の介護負担など)を伝え、計画に盛り込んでもらいましょう。
- 必要な回数の明記: 週何回、片道か往復かなど、具体的な利用回数を計画に記載してもらう。
- 送迎のゴール: 送迎サービスはあくまでも一時的な支援とし、将来的に公共交通機関の利用訓練を目指す場合は、その目標も計画に含めることがあります。
計画に明記されていないサービスは、基本的に公的な加算対象とならないため、必ず相談員に相談しましょう。
手続き2:契約時の重要事項説明書の確認
送迎サービスを利用する事業所と契約する際には、重要事項説明書で送迎に関する項目を徹底的に確認しましょう。
- 送迎エリアの範囲: 送迎可能な地域がどこまでか(町名、区名など)を地図などで明確に確認する。
- 利用時間と料金: 送迎の開始時間と終了時間、そして無料か有料か、有料の場合はその算定根拠を確認する。
- キャンセルのルール: 急なキャンセルの際の連絡方法や時間制限、キャンセル料の有無を確認する。
送迎担当の職員の交代が多い事業所の場合は、引き継ぎマニュアルが整備されているか、なども確認できると安心です。
よくある質問:送迎ルート外になった場合は?
Q: 現在住んでいる地域は送迎エリア内だが、途中で引っ越して送迎ルート外になりそうな場合、どうすれば良いですか?
A: まず事業所に引っ越し先と時期を伝え、送迎エリアの拡張や、有料送迎での継続が可能かを相談しましょう。難しい場合は、相談支援専門員に引っ越し先で送迎可能な事業所を改めて探してもらう必要があります。事業所側も、送迎ルートの見直しや他の利用者との調整が必要になるため、できるだけ早めに連絡することが重要です。
まとめ
- 🚗 サービス種別の確認: 生活介護やB型事業所など、送迎が行われている可能性が高いサービス種別を絞り込み、まずは相談支援事業所にリストアップしてもらいましょう。
- 🚨 安全性の確保: 車椅子対応のバリアフリー車両か、ドライバー以外の支援員の同乗があるか、緊急時の対応マニュアルが整っているかなど、安全管理を徹底的にチェックしましょう。
- 🗺️ エリアと費用: 送迎エリアの範囲、無料か有料か、そして送迎ルートの安全性や所要時間を、契約前の重要事項説明書と現地見学で必ず確認しましょう。

谷口 理恵
(たにぐち りえ)45歳📜 保有資格:
介護福祉士、ケアマネージャー、サービス管理責任者
介護福祉士として15年間現場で働き、現在はグループホームの管理者。「地域で自分らしく暮らす」を支えるために、住まい・生活・地域資源に関する情報発信を担当しています。実際の支援現場で感じた「これ知りたかった!」という情報をお届けします。
介護福祉士として障害者施設で10年、その後ケアマネージャーの資格を取得し、相談支援専門員として5年勤務。現在はグループホーム(定員10名)の管理者として、利用者の方々の日々の生活を支えています。この仕事を選んだきっかけは、大学時代のボランティアで知的障害のある方と出会ったこと。「普通」の定義は人それぞれで、大切なのは本人が望む生活を実現することだと気づかされました。特に力を入れているのは、地域との繋がりづくり。近所のスーパーや美容院、カフェなど、日常的に利用できる場所を増やすことで、「施設の中だけ」ではない豊かな生活を支援しています。記事では、グループホームでの実際の生活の様子や、地域の障害福祉サービス事業所の選び方など、現場の生の声をお伝えしていきます。
もっと詳しく▼
💭 福祉の道を選んだ理由
大学時代のボランティアで知的障害のある方と出会い、「普通」の定義は人それぞれだと気づいたことがきっかけです。
✨ 印象に残っている出来事
近所のスーパーや美容院など、日常的に利用できる場所を増やすことで、利用者の生活が豊かになったこと。
✍️ 記事を書く上で大切にしていること
現場の生の声を大切に、「これ知りたかった!」という情報を届けることを心がけています。
🎨 趣味・特技
料理、ガーデニング
🔍 最近気になっているテーマ
一人暮らし支援の新しい形、地域住民との共生





