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絶対知っておきたい「自治体の手当・助成金」一覧

📖 約73✍️ 高橋 健一
絶対知っておきたい「自治体の手当・助成金」一覧
この記事では、障害のある方やそのご家族が経済的な不安を解消するために「絶対知っておきたい自治体や国の手当・助成金」を網羅的に解説しています。特別障害者手当や特別児童扶養手当といった全国共通の制度から、タクシー券・ガソリン代助成、住宅改修費の給付など自治体独自の支援、さらに医療費を軽減する「マル障」や自立支援医療まで詳しく紹介。申請のタイミングや所得制限、相談支援専門員の活用術など、制度を賢く使いこなすための実践的なアクションを提示し、経済的な支えを得るためのガイドとして構成しています。

暮らしを支えるパートナー:障害に関する手当・助成金の基礎知識

「障害があることで将来の生活費が心配」「リハビリや通院にかかる費用負担を少しでも軽くしたい」と感じることはありませんか。障害者支援の制度は複雑で、どの窓口で何を申請すればよいのか迷ってしまうという声をよく伺います。特に、自治体ごとに独自の制度がある場合、知っているかいないかで生活のゆとりが大きく変わってしまうことも少なくありません。

日本には、障害のある方やそのご家族を経済的にバックアップするための「手当」や「助成金」が数多く存在します。これらは、単なる金銭的な援助というだけでなく、本人の自立を助け、ご家族の介護負担を軽減するための大切な権利です。しかし、これらの制度の多くは「申請主義」をとっており、自ら手続きを行わなければ支給が始まりません。

この記事では、国が定める全国共通の制度から、自治体独自のユニークな助成まで、幅広くかつ分かりやすく解説します。この記事を通じて、あなたが今活用できる制度を見つけ、より安心して毎日を過ごせるヒントを掴んでいただければ幸いです。それでは、具体的な支援制度の世界を一緒に見ていきましょう。


全国共通で受けられる主な手当制度

特別障害者手当と障害児福祉手当

まず押さえておきたいのが、国の制度として全国どこに住んでいても申請できる手当です。その代表的なものが「特別障害者手当」と「障害児福祉手当」です。これらは、精神または身体に著しく重度の障害があるために、日常生活において常時特別な介護を必要とする方を対象としています。

特別障害者手当は、20歳以上の在宅障害者が対象です。令和5年度の支給月額は27,980円となっており、日常生活の様々な場面で介助が必要な方の経済的な支えとなります。一方、障害児福祉手当は20歳未満の児童が対象で、月額は15,220円です。いずれも施設に入所している場合や、病院に長期入院(3ヶ月超)している場合は支給対象外となる点に注意が必要です。

これらの手当の申請には、指定の診断書や所得制限の確認が必要となります。特に「常時特別な介護を必要とする」という基準は、障害者手帳の等級だけで機械的に決まるものではなく、日常生活動作の困難さを医師がどのように判定するかが重要になります。まずは市区町村の福祉窓口で、現在の状態が対象になりそうか相談してみるのが第一歩です。

特別児童扶養手当の仕組み

20歳未満の障害のあるお子さんを育てている保護者の方に支給されるのが、「特別児童扶養手当」です。これは、お子さんの成長と福祉の増進を図るための制度です。障害の程度に応じて「1級」と「2級」に分けられており、支給額は以下のようになっています(令和5年度時点)。

等級 支給月額(1人あたり) 対象となる目安
1級(重度) 53,700円 身体障害者手帳1・2級程度、療育手帳A判定程度
2級(中度) 35,760円 身体障害者手帳3級程度、療育手帳B判定程度

この手当は、前述の「障害児福祉手当」と併給(両方受け取ること)が可能です。お子さんの状態が非常に重い場合は、両方の手当を合わせることで月額約7万円近い支援を受けることができます。家計の大きな助けになることは間違いありません。ただし、こちらも所得制限があるため、申請時には所得証明書の提出が必要となります。

申請先はお住まいの市区町村の児童福祉担当窓口です。認定されると、申請した月の翌月分から手当が計算されます。「もっと早く申請しておけばよかった」という声をよく聞きますので、診断名がついた段階や手帳を取得した段階で、早めに確認することをおすすめします。

障害年金との違いと併用の注意点

よく混同されやすいのが、日本年金機構が運営する「障害年金」です。手当と年金の大きな違いは、「財源」と「申請先」にあります。障害手当金や障害児福祉手当などは、主に税金を財源として自治体窓口で受け付けますが、障害年金は私たちが納めてきた年金保険料が財源となり、年金事務所で手続きを行います。

基本的に、特別児童扶養手当などの「手当」と「障害年金」は併用が可能です。ただし、本人が20歳になり障害基礎年金を受け取り始めると、それまで保護者が受け取っていた「特別児童扶養手当」は対象外となります。お子さんが成人するタイミングで、支援の枠組みが「保護者への手当」から「本人への年金」へシフトすることを覚えておくと将来の計画が立てやすくなります。

また、障害年金は初診日に加入していた年金の種類(国民年金か厚生年金か)によって、受け取れる金額や等級の幅が変わります。年金の手続きは手当以上に複雑な場合が多いため、社会保険労務士などの専門家や、年金事務所の相談窓口を積極的に活用しましょう。経済的な自立を目指す上で、障害年金は最も強力な基盤となります。

💡 ポイント

各種手当の金額は、物価の変動に合わせて毎年4月に改定されることがあります。最新の正確な金額については、必ずその時点での自治体ホームページ等で確認するようにしましょう。


自治体独自の魅力的な助成制度

心身障害者福祉手当(地方自治体独自)

国の制度以外にも、多くの自治体が独自に「心身障害者福祉手当」などの名称で現金を支給する制度を設けています。例えば、東京都や一部の政令指定都市では、国の基準より広い範囲の障害者(身体障害者手帳3級程度までなど)に対して、月額数千円から1万円程度の独自手当を支給しているケースがあります。

この自治体独自の手当の素晴らしい点は、国の手当では対象外になりやすい「中度の障害」を持つ方でも受けられる可能性があることです。支給額や対象範囲は、自治体の予算状況や政策によって大きく異なります。同じ県内であっても、住んでいる市が違うだけで制度の有無が変わることもあるため、「隣の市はあるのにうちはない」といったことが起こり得ます。

また、これらは現金支給だけでなく「お祝い金」や「見舞金」といった名目で支給されることもあります。引っ越しを検討する際には、その自治体がどのような障害者向け独自手当を持っているかを調べておくことも、賢い選択の一つです。まずは地域の「福祉のしおり」を入手して、独自の手当という項目がないか探してみましょう。

タクシー券・ガソリン代の助成

外出の支援として非常にポピュラーなのが、交通費の助成です。多くの自治体では、車椅子利用者や重度の視覚障害者、内部障害者などを対象に「福祉タクシー利用券」を配布しています。1枚あたり500円程度のチケットを年間数冊分まとめて交付する形式が多く、通院や買い物などの移動負担を大きく軽減してくれます。

一方で、自家用車を所有している世帯向けに「ガソリン費用の助成」を行っている自治体もあります。タクシー券かガソリン代助成のどちらかを選択する制度になっていることが一般的です。最近では、公共交通機関のICカード(SuicaやPASMOなど)へのチャージ費用を助成する新しい形も増えています。

これらの助成を受けるには、身体障害者手帳や療育手帳の提示が必要です。申請時期が年度初め(4月)に限定されている自治体もあるため、注意が必要です。年度の途中で手帳を取得した場合でも、月割りで支給してくれることが多いので、窓口で確認を怠らないようにしましょう。

おむつ代や日常生活用具の給付

日々の消耗品費も馬鹿になりません。特に失禁症状がある場合や、常時おむつを必要とする方のために、自治体が「紙おむつ給付」や「おむつ代助成」を行っています。現物が自宅に届く自治体もあれば、領収書を提出して現金を還付してもらう方式もあります。

さらに、生活を便利にするための「日常生活用具」の給付も重要です。特殊寝台(介護ベッド)や入浴補助用具、視覚障害者用の読書器、聴覚障害者用の屋内信号装置など、多岐にわたります。これらは高額なものが多いですが、制度を利用すれば自己負担1割(所得に応じた上限あり)で購入・設置が可能です。

ただし、日常生活用具の給付には「購入前の申請」が鉄則です。先に買ってしまった後で「お金を出してほしい」と言っても、基本的には認められません。何が必要かをケアマネジャーや相談支援専門員と話し合い、見積書を持って役所に相談に行くという手順を忘れないようにしましょう。

⚠️ 注意

自治体独自の助成金には、多くの場合「その自治体に住民票があること」が条件となります。施設入所などで住民票を施設所在地に移した場合、元の自治体の制度が使えなくなるケースがあるため、移動の際は慎重に確認しましょう。


医療費とリフォームに関する手厚い助成

自立支援医療(精神通院・更生・育成)

医療費の負担を軽減する制度として、「自立支援医療」は絶対に知っておくべき制度です。これは、障害を軽減したり維持したりするための医療を受ける際、自己負担額を原則1割に抑えるものです。さらに、世帯の所得に応じて、月額の支払い上限額が設定されます。

  1. 精神通院医療:うつ病や統合失調症などの精神疾患で、継続的な通院が必要な方が対象。
  2. 更生医療:18歳以上の身体障害者が、手術などによって障害を軽くするために受ける医療。
  3. 育成医療:18歳未満の身体障害のある児童が、将来の自立を助けるために受ける医療。

例えば、上限額が5,000円に設定された場合、その月の医療費がどれだけ高くなっても、窓口で支払うのは合計5,000円までで済みます。これは指定の薬局での薬剤費も合算されるため、高額な薬を服用している方にとっては命綱ともいえる制度です。2年ごとの更新が必要ですが、主治医に相談すればスムーズに手続きが進められます。

重度心身障害者医療費助成(マル障)

自立支援医療よりもさらに広い範囲で医療費をサポートしてくれるのが、通称「マル障(まるしょう)」と呼ばれる、重度心身障害者医療費助成制度です。これは、都道府県や市区町村が実施している制度で、障害があるために医療費がかさみやすい方の負担をゼロ、あるいは数百円程度の定額に抑えるものです。

対象となるのは、多くの場合「身体障害者手帳1・2級」「療育手帳A判定」「精神障害者保健福祉手帳1級」といった重度の障害がある方です。この医療証を健康保険証と一緒に提示することで、通常の診療や入院にかかる費用の自己負担分を自治体が肩代わりしてくれます。風邪などの一般的な病気での受診も対象になるのが非常に大きなメリットです。

自治体によっては、65歳以上で新たに重度障害者になった場合は対象外とする「年齢制限」や、厳しい所得制限を設けているところもあります。また、精神障害者については対象に含まない自治体もまだ残っていますが、全国的に対象を拡大する動きが続いています。自分の自治体がどこまでカバーしているか、最新情報をチェックしましょう。

住宅改修費の給付とバリアフリー化

「自宅で安全に過ごしたい」という願いを叶えるのが、住宅改修費(リフォーム代)の助成です。車椅子で移動しやすいように段差を解消したり、手すりを設置したり、和式トイレを洋式に変えたりする際にかかる費用の一部を自治体が補助してくれます。

一般的には、生涯に一度、20万円を上限とする給付が行われるケースが多いですが、自治体によってはさらに上乗せの独自助成を設けていることがあります。例えば、「住宅バリアフリー化支援事業」として、重度の障害がある場合に100万円単位の助成金が出る地域も存在します。これはご家族の介護負担を減らすためにも非常に重要な制度です。

注意すべきは、この制度も「着工前の申請」が必須である点です。施工業者に見積もりを取る際、「障害者向けの住宅改修助成を使いたい」と伝えてください。経験豊富な業者であれば、役所への申請書類作成までサポートしてくれることもあります。安全な住環境は、本人の自立心と自信を大きく育ててくれます。

✅ 成功のコツ

住宅改修を考えるときは、リハビリテーション専門職(作業療法士など)にアドバイスをもらうのがベストです。単に手すりをつけるだけでなく、「本人の麻痺の状態に合わせて、どの高さ・角度が一番使いやすいか」を見極めてもらうことで、失敗のないリフォームが可能になります。


就労と教育を支える助成・支援金

就労移行支援と利用料の免除

「働きたい」という意欲を支えるための制度として、「就労移行支援」があります。これは、一般企業への就職を目指す障害のある方(65歳未満)を対象に、スキルアップや就職活動のサポート、職場定着支援を行うサービスです。通常、こうした福祉サービスの利用には1割の自己負担が発生しますが、多くの利用者が「免除」または「低額」で利用できています。

世帯所得が一定以下(概ね生活保護世帯や市民税非課税世帯)であれば、月額の利用料は0円です。また、市民税課税世帯であっても、所得に応じて月額9,300円や37,200円といった上限額が設定されています。多くの自治体では、さらに独自の軽減策を講じており、実質無料で通えるケースがほとんどです。

さらに、一部の自治体では、就労移行支援事業所に通うための「交通費助成」を行っているところもあります。毎日の通所には交通費がかさむため、この助成があるかどうかで、訓練に集中できるかどうかが変わってきます。働くための準備を経済的な不安なく進められるよう、地域の窓口で利用料と交通費について確認しましょう。

特別支援教育就学奨励費

特別支援学校や小学校・中学校の特別支援学級に通うお子さんがいる場合、「特別支援教育就学奨励費」を受けることができます。これは、お子さんが学校生活を送る上で必要となる費用を、保護者の経済的負担を軽減するために国と自治体が補助する制度です。

補助の対象となる費用には、以下のようなものが含まれます。

  • 教科書代(購入が必要な場合)
  • 学校給食費
  • 通学費(バスや電車の定期代など)
  • 学用品・通学用品購入費(ノート、鉛筆、ランドセルなど)
  • 修学旅行費・校外学習費

支給額は所得段階によって異なりますが、実費の全額または半額が支給されるため、教育費の大きな支えとなります。この制度の優れた点は、通常の「就学援助」よりも所得制限が緩やかに設定されていることが多い点です。学校から配布される案内をしっかり確認し、期限内に書類を提出するようにしましょう。

高等教育への進学と奨学金

障害のある方が大学や専門学校に進学する際、活用できる「給付型奨学金」や助成制度も増えています。例えば、日本学生支援機構(JASSO)の給付型奨学金には、障害があることで生活費が余分にかかることを考慮した基準があります。また、民間の財団法人(日本肢体不自由児協会など)が実施する独自の奨学金制度も数多く存在します。

また、自治体によっては、障害のある学生向けに「入学準備金」の貸付(条件を満たせば返済免除)を行っていることもあります。教育は将来の自立に直結する大きな投資です。経済的な理由で進学を諦める前に、まずはハローワークの就労相談窓口や、地域の社会福祉協議会が実施している「生活福祉資金貸付制度」についても調べてみる価値があります。

教育や就労に関する支援は、目先の現金給付だけでなく、「将来の稼ぐ力を育む」ための先行投資です。こうした制度をフル活用して、本人が自分らしく社会に関わっていける土台を固めていきましょう。

💡 ポイント

奨学金の中には、他の手当や助成金との併用を認めていないものもあります。複数の制度を検討する場合は、それぞれの「併用不可」の項目がないか注意深く読み解く必要があります。


よくある質問(FAQ)

Q. 自分がどの手当をもらえるか、一括で知る方法はありますか?

A. 残念ながら、全国の全ての制度を自動で判定してくれるサイトはまだ完璧ではありません。しかし、最も確実なのは、お住まいの自治体が発行している「福祉のしおり(障害者福祉のしおり)」を入手することです。これは役所の窓口で無料配布されているほか、自治体のホームページでPDFとして公開されています。そこには、その地域で受けられる「国・県・市」の全制度が一覧で掲載されています。まずはこれを一読し、気になる項目に付箋を貼ることから始めましょう。

Q. 申請したのに「対象外」と言われました。不服申し立てはできますか?

A. はい、可能です。決定通知に納得がいかない場合、通知を受け取った翌日から一定期間内(通常3ヶ月以内)であれば、「審査請求」を行うことができます。ただし、単に「お金がほしい」という理由では通りません。「医師の診断書の内容が、実際の生活実態を正しく反映していない」などの具体的な理由が必要です。不服申し立てをする前に、まずは窓口の担当者に「なぜ対象外になったのか」の詳しい理由を確認し、再申請が可能か、あるいは別の制度が使えないか相談することをおすすめします。

Q. 所得制限で引っかかってしまいます。何か対策はありますか?

A. 手当の所得制限は、前年(または前々年)の所得に基づいて判定されます。残念ながら所得自体を下げることは難しいですが、「控除」の制度を確認することは重要です。例えば、同一世帯に他にも障害者がいる場合や、多額の医療費を支払った場合、一定の金額が所得から差し引かれ、制限内に収まるケースがあります。確定申告や住民税の申告で、障害者控除などが正しく適用されているか、税理士や税務署、役所の税務課で一度チェックしてもらうと良いでしょう。

Q. 精神障害でも身体障害と同じ助成を受けられますか?

A. かつては身体障害者が中心の制度が多かったですが、現在は「障害者基本法」や「障害者差別解消法」に基づき、精神障害・知的障害・難病の方も同様の支援を受けられるよう格差が是正されています。医療費助成(マル障)やタクシー券などは自治体によってまだ差があるのが現状ですが、自立支援医療などは精神障害の方が主対象となる制度です。ご自身の持つ手帳の種類で何が使えるか、差別なく情報を得ることが大切です。


制度を賢く使いこなすための3つのアクション

1. 「福祉のしおり」を今すぐダウンロードする

まずは、Googleなどの検索エンジンで「(自分の住んでいる市区町村名) 福祉のしおり」と検索してみてください。ほとんどの自治体で、最新の制度を網羅した冊子のPDF版を見つけることができます。これをスマートフォンのブックマークに保存したり、必要なページだけ印刷したりしておきましょう。制度名を知っているだけでも、窓口での相談が驚くほどスムーズになります。

また、しおりの最後の方には必ず「相談窓口一覧」が載っています。基幹相談支援センター、相談支援事業所、保健所など、困った時にどこに電話すればよいかが一目でわかります。この一冊は、あなたとご家族を守る「暮らしの辞書」になります。ぜひ活用してください。

2. 「相談支援専門員」というパートナーを見つける

自分一人で数多くの制度を理解し、申請するのは非常に大変な作業です。そこで頼りになるのが、「相談支援専門員」です。彼らは、障害のある方の生活全体をコーディネートする専門家です。どの手当が申請可能か、リフォームの助成はどう進めるべきか、就労のサポートはどう受けるかといったことを、一緒に考え、計画(サービス等利用計画)を立ててくれます。

相談支援事業所の利用料は無料です。自分に合った支援を提案してくれるパートナーを持つことで、「申請忘れ」を防ぐことができます。まずは役所の窓口で「相談支援事業所を紹介してほしい」と伝えてみましょう。彼らと繋がることで、孤独な介護や療養が、チームでの支え合いに変わります。

3. 確定申告・住民税の「控除」を再確認する

直接的な「給付金」ではありませんが、税金の負担を減らすことも大きな支援です。本人や扶養家族に障害がある場合、所得税や住民税の「障害者控除」を受けることができます。重度障害者の場合はさらに控除額が大きくなります。また、自動車税の減免制度を設けている自治体も多いです。

意外と忘れがちなのが、介護保険制度を利用している高齢者の方でも、一定の基準を満たせば「障害者控除対象者認定書」を自治体からもらい、税金の控除を受けられる場合があることです。過去数年分に遡って還付を受けられるケースもありますので、一度地域の税務署や役所の税務窓口で、控除漏れがないか確認してみる価値は十分にあります。

✅ 成功のコツ

「自分には関係ないかも」と思わずに、まずは一度窓口に聞いてみる。その小さな一歩が、数万円、数十万円という支援に繋がる可能性があります。制度は「困っているあなた」を支えるために存在しているのです。


まとめ

  • 国の手当(特別障害者手当など)をチェック:重度障害がある場合は、全国共通の高額な手当を受けられる可能性があります。
  • 自治体独自の「福祉のしおり」を入手:地域によってタクシー券や独自の手当、おむつ代助成などがあるため、地元の情報を得ることが不可欠です。
  • 医療費助成(自立支援医療・マル障)は必須:日々の医療費負担を大幅に減らせるため、手帳取得と同時に申請を検討しましょう。
  • 申請は「着工前」「購入前」に:住宅改修や日常生活用具は、後からの申請が効かないため、必ず事前に相談しましょう。

障害者支援の制度は、日々アップデートされています。一度「対象外」と言われたことでも、数年後には制度が変わり、対象に含まれるようになっていることもあります。社会は少しずつ、誰もが暮らしやすい形へと変化し続けています。その変化をキャッチし、自分たちの生活に取り入れていくことは、立派な生活防衛術です。

経済的な安心感は、心の余裕を生み、前向きな療養や社会参加への意欲を育てます。この記事を読み終えたら、まずは自治体のホームページを覗いてみるか、電話で一本問い合わせをしてみてください。あなたが受け取れるはずのサポートが、そこで待っているかもしれません。

高橋 健一

高橋 健一

たかはし けんいち50
担当📚 実務経験 25
🎯 制度・法律🎯 医療・福祉制度

📜 保有資格:
社会福祉士

市役所の障害福祉課で20年間勤務し、制度の運用や窓口対応を担当してきました。「制度は難しい」と言われますが、知れば使える便利なツールです。行政の内側から見た制度のポイントを、分かりやすくお伝えします。

大学卒業後、地方自治体に入庁し、障害福祉課に配属されて20年。障害者手帳の交付、障害福祉サービスの支給決定、各種手当の申請受付など、幅広い業務を経験しました。行政職員として心がけていたのは、「制度を正確に伝えつつ、温かく対応する」こと。窓口に来られる方は不安を抱えています。制度の説明だけでなく、その方の状況に合わせた情報提供を大切にしてきました。退職後、民間の相談支援事業所に転職し、今度は「申請する側」の視点も理解できました。行政と民間、両方の経験を活かして、制度の仕組みだけでなく、「実際にどう使うか」まで伝えられるのが強みです。記事では、障害者総合支援法、障害者雇用促進法、各種手当など、制度の正確な情報を「難しい言葉を使わず」解説します。

もっと詳しく

💭 福祉の道を選んだ理由

公務員として地域に貢献したいと思い、障害福祉課に配属されたことがきっかけです。

✨ 印象に残っている出来事

窓口対応で、制度を活用して生活が楽になったと感謝されたこと。行政と民間両方の視点を得られたこと。

✍️ 記事を書く上で大切にしていること

制度の正確な情報を「難しい言葉を使わず」伝えることを大切にしています。

🎨 趣味・特技

将棋、歴史小説

🔍 最近気になっているテーマ

マイナンバーと福祉制度の連携、自治体DXの進展

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