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親亡き後を考える家族向けセミナー案内

📖 約37✍️ 谷口 理恵
親亡き後を考える家族向けセミナー案内
障害のある子を持つご家族にとって「親亡き後」の問題は最も深刻な不安です。この記事では、その不安を安心に変えるための「ライフプランニング集中セミナー」(横浜市西公会堂にて開催)をご案内します。セミナーでは、「生活の場と支援の確保」「財産の管理と信託」「成年後見制度と任意後見契約」の3領域を、弁護士、社会福祉士などの専門家が体系的に解説。きょうだい児の負担軽減策にも焦点を当てます。参加することで、漠然とした不安が具体的な準備項目へと変わり、地域の実情に基づいた専門家との接点やアクションプランを得られます。

「自分たちが元気なうちに、この子の将来をどう守るか、具体的な計画を立てておきたい

『親亡き後』という言葉を聞くと不安で仕方ない。でも、どこから手を付けていいのか、何から準備すべきかわからない」

障害のあるお子さんを持つご家族にとって、「親亡き後」の問題は、いつか必ず向き合わなければならない、最も重く、切実なテーマです。日々の生活の介助や支援に追われる中で、つい先延ばしにしてしまいがちですが、準備を始めるのが早ければ早いほど、残されるお子さんの未来の選択肢を広げ、安心感を高めることができます。

この記事では、親亡き後を見据えた「生活」「財産」「法的な手続き」の3つの側面から、具体的かつ体系的に準備を進めるためのヒントを提供する「家族向けセミナー」の開催情報と、そのセミナーで何が得られるかを詳しくご案内します。不安を具体的な安心へと変えるための第一歩を踏み出しましょう。


「親亡き後」の不安を安心に変える3つの準備領域

1.生活の場と支援の確保:安心できる「住まい」と「繋がり」

親御さんがいなくなった後、お子さんがどこで、誰と、どのような支援を受けながら暮らしていくのかは、最も重要な準備領域です。これは、財産よりも「日々の暮らしの継続性」に関わるからです。

  • 住居の選択肢: 現在の自宅で訪問介護・短期入所(ショートステイ)を活用し続けるのか、あるいはグループホーム、ケアホームなど、地域での共同生活施設へ移行するのかを検討する。
  • 将来の支援者: きょうだい、親戚、信頼できる支援事業所、あるいは第三者の専門職など、「もしもの時」に相談に乗ってくれる「キーパーソン」を定める。
  • 日常生活の情報共有: 食事の好み、服薬履歴、こだわり、パニック時の対処法など、「親しか知らない情報」を文書化し、支援者に引き継ぐ準備(エンディングノートとは別に、支援情報ノートを作成)。

「多くのご家族は、まず『グループホームに入れますか?』という質問から始められます。しかし、最も大切なのは、『この子にとって、何が一番ストレスの少ない生活か』を明確にし、その生活を地域の支援資源でどう構築するかを考えることです。」

— 社会福祉士 K氏(東京都世田谷区)

生活の継続性を確保するための「地域の支援ネットワークの構築」が、最大の課題となります。

2.財産の管理と承継:安心できる「経済基盤」の構築

お子さんが将来にわたって経済的に安定した生活を送るための財産管理・承継は、法的な知識を必要とします。複雑に考えられがちですが、障害のある子どものための制度を理解すれば、選択肢は見えてきます。

  • 遺言の作成: 親の財産を障害のある子に確実に承継させるために、公正証書遺言を作成し、財産を預かる「後見人」や「遺言執行者」を指定する。
  • 信託の活用: 「福祉型信託」や「生命保険信託」を活用し、親が亡くなった後も、設定した目的(生活費、医療費など)のために財産を計画的に使い続けてもらう仕組みを作る。
  • 公的制度の活用: 特別障害者手当、障害基礎年金など、お子さんが受け取れる公的給付を最大化するための手続きを確認する。

財産を「誰に、いつ、どのように管理してもらうか」という「管理のバトンタッチ」の設計が、この領域の焦点となります。

3.法的な保護と権利擁護:安心できる「法的な後ろ盾」

障害のあるお子さんが、親亡き後も不当な扱いを受けず、自分の権利を守りながら生活を送るためには、法的な保護の仕組みが必須となります。特に、重度の知的障害や精神障害を持つ方は、財産の契約や医療行為の同意など、法的な意思決定を助けてくれる存在が必要です。

  • 成年後見制度: 財産管理や契約行為を代行する「成年後見人」を、家庭裁判所に選任してもらう制度。親が元気なうちに「任意後見契約」を結び、信頼できる人を将来の後見人として指定することも可能。
  • 日常生活自立支援事業: 福祉サービス利用の手続きや、公共料金の支払いなど、日常の金銭管理を社会福祉協議会などに依頼するサービス。
  • 親権の終焉と移行: 親が亡くなると親権は終了し、子の法的な代理人がいなくなるため、速やかに後見人を選任してもらう必要性を理解する。

親の愛情や支援を「法的な枠組み」に落とし込み、お子さんの権利を第三者が擁護する仕組みを整えることが、この準備の最終目的です。


【セミナー案内】「親亡き後」設計セミナー in 横浜

セミナーテーマ:『不安を安心に変える!障害のある子のためのライフプランニング・集中講座』

この度、横浜市内の社会福祉士会と連携し、「親亡き後」の3大課題(生活、財産、法的保護)をワンストップで学べる集中セミナーを開催します。各分野の専門家が登壇し、具体的な手続きや地域の事例を交えて解説します。

開催概要

  • 日時: 9月12日(土)13:00〜16:00 (開場 12:30)
  • 会場: 横浜市西公会堂 2階 多目的室(JR横浜駅より徒歩10分)
  • 対象: 障害のあるお子さんを持つご家族、支援事業所職員
  • 定員: 100名(要事前予約)
  • 費用: 3,000円(資料代、個別相談資料含む)

会場は車いすでのアクセスが可能であり、希望者にはヒアリングループ(磁気ループ)を用意しています。また、セミナー中のお子さんの見守り(別途費用)も承りますので、事前にお申し出ください。

セミナーの構成と講師陣

セクション1:生活の場と支援のバトンタッチ(90分)

講師: NPO法人 横浜みらい生活サポート 施設長 遠藤 聡 氏(精神保健福祉士)

横浜市内のグループホームや地域活動支援センターの実際の空き状況や入所条件、そして親亡き後の生活の場を確保するための「地域生活移行計画書」の作成方法を解説します。特に、きょうだい児の負担を軽減する「第三者支援の仕組み」に焦点を当てます。

セクション2:財産管理と安心の信託(60分)

講師: 横浜弁護士会所属 弁護士 横山 剛 氏

遺言と「福祉型信託」の具体的な活用事例を中心に解説します。信託契約によって、財産管理を親が望む専門家に任せ、計画的にお子さんの生活費に充てる仕組みを、分かりやすい図解で説明します。相続税対策についても触れます。

セクション3:成年後見制度と任意後見契約(60分)

講師: 神奈川県社会福祉士会 成年後見センター 相談員 佐藤 恵子 氏(社会福祉士)

親亡き後に備える「任意後見契約」のメリット・デメリット、そして「法定後見制度」への移行プロセスを詳細に解説します。「誰を後見人に選ぶべきか」「後見人の報酬はどのくらいかかるのか」といった、ご家族が最も知りたい疑問に答えます。


セミナーで得られる「3つの安心」と次のアクション

4.不安を解消する「情報」と「道筋」の明確化

このセミナーに参加することで、漠然とした「親亡き後の不安」が、具体的な「準備すべき項目」へと変わります。

  • 優先順位の把握: 「まずは生活支援の情報収集から」「次に任意後見契約の相談」といった、手順と優先順位が明確になります。
  • 専門家との接点: 弁護士、社会福祉士、施設長といった、実際に頼れる専門家との接点を持つことができます。
  • 地域の事例の共有: 「横浜市内の他の家族はどう準備しているか」という地域の具体的な成功・失敗事例を知ることができます。

セミナー後には、個別の質問に対応する時間も設けますので、「うちの場合はどうすれば?」といった個人的な疑問を直接専門家にぶつけることが可能です。

5.「きょうだい児」への配慮と負担軽減

親亡き後の問題は、しばしば障害のある子どもの「きょうだい児」に過度な負担を強いることになります。このセミナーでは、きょうだい児が無理なく関われる仕組みづくりにも焦点を当てます。

  • きょうだい児の役割の明確化: 「財産管理は専門職に任せ、きょうだいは年に数回の見守り役」など、精神的なサポートに限定した役割を設定する方法。
  • 法的・経済的負担からの解放: 信託や成年後見制度によって、きょうだい児が煩雑な財産管理の責任を負わずに済む仕組みを学ぶ。
  • 早期の情報共有: 親が元気なうちに、準備状況や将来の計画をきょうだい児と共有し、不安を取り除くための対話の重要性。

家族全員の安心を確保することが、真の「親亡き後」の準備と言えます。

6.セミナー後の「具体的なアクションプラン」

セミナーは「情報収集」で終わりではありません。参加後、すぐに取り組むべき具体的なアクションをご提案します。

  1. 支援情報ノートの作成開始: まずは「親しか知らない情報」を毎日少しずつ書き出すことから始める。
  2. 相談支援専門員への連携: 「親亡き後を見据えた支援計画(施設入所、グループホーム利用など)」の作成を依頼する。
  3. 弁護士・司法書士への初回の無料相談予約: 遺言、信託、任意後見契約について、自分の家族構成や財産状況に応じた具体的な相談を行う。

セミナー資料には、横浜市内で相談可能な専門家の連絡先リストが付属しており、参加後すぐにアクションを起こせるようになっています。


よくある質問(FAQ)と申し込み方法

セミナーに関するQ&A

Q1:セミナーには何を持っていけば良いですか?

A1: 筆記用具、そしてご家族の現状(障害支援区分の有無、サービス利用状況、現在の住居形態など)を簡単にメモしたものをご持参いただくと、セミナー内容をより深く理解し、個別の質問の際に役立ちます。また、会場は冷える可能性があるため、羽織るものがあると安心です。

Q2:セミナーの内容は、重度・軽度問わず参考になりますか?

A2: はい、重度の障害を持つ方には成年後見制度や信託、軽度の方には任意後見契約や支援情報ノートなど、障害の程度に関わらず役立つ情報を網羅しています。特に、きょうだい児への配慮は、どの家族にも共通する課題として深く掘り下げます。

Q3:申し込み方法を教えてください。

A3: 主催団体(横浜みらい生活サポート)の電話にて承ります。定員になり次第締め切りますので、お早めにお申し込みください。


まとめ

この記事では、障害のあるお子さんを持つご家族向けの「親亡き後」設計セミナーについてご案内しました。

「生活の場と支援の確保」「財産の管理と承継」「法的な保護と権利擁護」という3つの準備領域を専門家から体系的に学ぶことは、漠然とした不安を具体的な「安心」へと変える最良の方法です。このセミナーは、横浜市内の専門家と直接繋がり、地域の実情に基づいた具体的なアクションへと繋がります。

未来への不安から解放され、今をより豊かに生きるためにも、この機会をぜひ活用し、家族全員の安心を守るための第一歩を踏み出してください。

  • 「親亡き後」は、生活、財産、法的な保護の3領域で準備が必要です。
  • セミナーで専門家との接点と具体的なアクションプランが得られます。
  • きょうだい児の負担軽減についても深く学べます。
  • 会場は横浜市西公会堂、申し込みは専用フォームからどうぞ。

谷口 理恵

谷口 理恵

たにぐち りえ45
副編集長📚 実務経験 20
🎯 生活サポート🎯 地域情報

📜 保有資格:
介護福祉士、ケアマネージャー、サービス管理責任者

介護福祉士として15年間現場で働き、現在はグループホームの管理者。「地域で自分らしく暮らす」を支えるために、住まい・生活・地域資源に関する情報発信を担当しています。実際の支援現場で感じた「これ知りたかった!」という情報をお届けします。

介護福祉士として障害者施設で10年、その後ケアマネージャーの資格を取得し、相談支援専門員として5年勤務。現在はグループホーム(定員10名)の管理者として、利用者の方々の日々の生活を支えています。この仕事を選んだきっかけは、大学時代のボランティアで知的障害のある方と出会ったこと。「普通」の定義は人それぞれで、大切なのは本人が望む生活を実現することだと気づかされました。特に力を入れているのは、地域との繋がりづくり。近所のスーパーや美容院、カフェなど、日常的に利用できる場所を増やすことで、「施設の中だけ」ではない豊かな生活を支援しています。記事では、グループホームでの実際の生活の様子や、地域の障害福祉サービス事業所の選び方など、現場の生の声をお伝えしていきます。

もっと詳しく

💭 福祉の道を選んだ理由

大学時代のボランティアで知的障害のある方と出会い、「普通」の定義は人それぞれだと気づいたことがきっかけです。

✨ 印象に残っている出来事

近所のスーパーや美容院など、日常的に利用できる場所を増やすことで、利用者の生活が豊かになったこと。

✍️ 記事を書く上で大切にしていること

現場の生の声を大切に、「これ知りたかった!」という情報を届けることを心がけています。

🎨 趣味・特技

料理、ガーデニング

🔍 最近気になっているテーマ

一人暮らし支援の新しい形、地域住民との共生

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