外出支援の利用手順をわかりやすく解説【同行援護・移動支援】

自由な外出を叶えるために!外出支援サービスの利用手順完全ガイド
「買い物に行きたいけれど一人では不安」「たまには映画館やコンサートに行ってリフレッシュしたい」といった思いを抱えていませんか。障害があることで外出にハードルを感じ、自宅に閉じこもりがちになってしまうのは非常にもったいないことです。社会と繋がり、自分の好きな場所へ行くことは、私たちにとって大切な権利の一つです。
そんな願いを叶えてくれるのが、障害福祉サービスにおける外出支援です。特に「同行援護」や「移動支援」といったサービスは、視覚障害や知的障害、精神障害などを持つ方々の「目」や「足」となり、安全な移動をサポートしてくれます。しかし、初めて利用する方にとっては、制度の違いや手続きの流れが少し複雑に見えるかもしれません。
この記事では、外出支援サービスの代表格である「同行援護」と「移動支援」を中心に、それぞれの違いや利用できる条件、そして具体的な申請の手順を詳しく解説します。この記事を読み終える頃には、あなたが外の世界へ一歩踏み出すための具体的な道筋が見えているはずです。親しみやすいトーンで専門用語も噛み砕いてお伝えしますので、ぜひ最後までお付き合いください。
外出支援サービスの基本と種類を知ろう
同行援護と移動支援の違いとは?
外出支援サービスには、大きく分けて国が定める「同行援護」と、自治体が独自に実施する「移動支援」の二種類があります。どちらもガイドヘルパー(外出介助者)が同行し、移動のサポートを行う点では同じですが、対象となる障害の種類やサービスの内容に違いがあります。
同行援護は、主に視覚障害がある方を対象とした国のサービスです。移動の援護だけでなく、代筆や代読、周囲の状況説明など、視覚的情報を補う専門的な支援が含まれます。一方、移動支援(ガイドヘルプ)は、知的障害や精神障害、全身性障害など、屋外での移動に困難がある方を幅広く対象としており、自治体ごとにルールが定められています。
これらを知ることは、自分に合ったサービスを選ぶための第一歩です。どちらが適しているかは、お持ちの障害者手帳の種類や、生活上の困りごとによって決まります。まずは、自分がどちらの制度に該当しそうかをイメージしてみましょう。どちらにせよ、あなたの「外出したい」という気持ちを支える強力な味方になってくれます。
行動援護との使い分けについて
外出支援に似た名称のサービスに「行動援護」があります。こちらは、知的障害や精神障害により、自己判断能力が制限されている方で、行動上の危険を回避するために常時介護が必要な方を対象としています。外出だけでなく、日常生活全般における「行動のコントロール」に重きを置いたサービスです。
移動支援が「移動の補助」を主目的とするのに対し、行動援護は「パニックや自傷行為の防止」といった、より高度な専門性を必要とする支援です。判断基準は、各自治体が行う障害支援区分の調査結果に基づいて判定されます。自分の特性に合わせた最適な支援プランを立てるために、これらの違いを把握しておくことが大切です。
どのサービスも、利用者の安全と尊厳を守るために存在しています。専門用語が多くて戸惑うかもしれませんが、窓口の担当者や相談支援専門員があなたの状況に合わせて適切なものを提案してくれますので、まずは「何に困っているか」を具体的に伝える準備をしておきましょう。
利用できる場面とできない場面
外出支援サービスは、非常に幅広い目的で利用できますが、何でも可能というわけではありません。一般的に「余暇活動」や「社会生活上不可欠な外出」が対象となります。例えば、役所への手続き、買い物、映画鑑賞、お祭りへの参加、お墓参りなどが含まれます。
一方で、原則として利用できない場面も存在します。多くの自治体では、次のようなケースを対象外としています。
- 通勤や営業活動など、経済活動に関わる外出
- 通学や塾への通い(長期的・継続的なもの)
- 政治活動や宗教活動への同行
- ギャンブルを目的とした外出
- 飲酒を主目的とした外出
ただし、自治体によっては「通学の練習のための一時的な利用」を認めている場合もあります。基本ルールはありつつも、柔軟に対応してくれるケースもあるため、個別の事情がある場合は相談してみる価値があります。ルールを正しく理解しておくことで、ヘルパーさんとのトラブルを防ぎ、気持ちよくサービスを利用できるようになります。
💡 ポイント
移動支援は「地域生活支援事業」という枠組みのため、お住まいの市区町村によって「1ヶ月に何時間まで」という上限時間や、具体的な利用ルールが大きく異なります。必ず地元の役所のパンフレットを確認しましょう。
同行援護の具体的なサービス内容と対象者
視覚障害者の「目」となる専門支援
同行援護は、視覚障害によって屋外での移動が困難な方に対して提供される非常に専門性の高いサービスです。単に手を引いて歩くだけでなく、利用者が周囲の状況を把握できるように「情報を伝えること」が大きな役割となります。例えば、目の前の道路がどんな様子か、看板に何が書いてあるか、といった視覚情報をリアルタイムで翻訳して伝えます。
具体的な支援内容としては、以下のようなものがあります。
- 外出時における移動の援護(段差や障害物の案内)
- 移動中や目的地での排せつ、食事等の介護
- 外出先での代読・代筆(メニューの読み上げや書類の記入など)
- その他、外出に必要な情報の提供と調整
ヘルパーさんは「同行援護従業者」という専門の研修を修了したプロフェッショナルです。利用者が自分の意思で判断し、行動できるように黒子となってサポートしてくれます。これにより、これまで諦めていた「自分一人での買い物」や「初めて行く場所への旅行」などが現実的なものになります。視覚障害がある方にとって、同行援護は社会との距離をぐっと縮めてくれるツールなのです。
同行援護を利用できる条件
同行援護を利用するためには、原則として視覚障害があることが前提となりますが、身体障害者手帳の有無だけでなく、「障害支援区分」の認定調査における「視力障害」や「視野障害」の項目で一定の基準を満たす必要があります。
基準の目安としては、以下のようになっています。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 対象となる障害 | 視覚障害(視力障害、視野障害、夜盲等) |
| 障害支援区分 | 区分1以上(児童の場合はこれに準ずる状態) |
| 認定のポイント | 移動時や外出先での情報の取得に著しい困難があること |
近年では、身体障害だけでなく、高次脳機能障害などにより視覚情報の認識が困難な場合でも、条件を満たせば同行援護が認められるケースが増えています。自分が対象になるかどうか不安な場合は、眼科の主治医や市区町村の福祉窓口に相談してみましょう。また、20歳未満の児童でも、保護者の付き添いが難しい場合などに利用が認められることがあります。
同行援護の費用負担について
同行援護の利用料は、他の障害福祉サービスと同様に、原則として費用の1割を支払う仕組みです。ただし、所得に応じて「月額負担上限額」が設定されているため、家計への負担が重くなりすぎないよう配慮されています。生活保護受給世帯や市民税非課税世帯の場合は、負担額が0円(無料)となります。
一般的な世帯(市民税課税世帯)であっても、多くの場合、月額9,300円が負担の上限となります。つまり、月に何回利用しても、自己負担額がこの金額を超えることはありません。ただし、ヘルパーさんの交通費や、映画館の入場料、食事代などは、原則として利用者が全額負担(ヘルパー分も含めて負担する場合が多い)となります。
サービス自体の料金は安価に設定されていますが、外出に伴う実費分を含めて予算を立てておくと安心です。多くの自治体では、障害者割引が適用される施設の情報なども提供していますので、それらを賢く利用して、経済的な負担を抑えつつ外出を楽しみましょう。
✅ 成功のコツ
同行援護を利用する際は、同じヘルパーさんに継続して依頼すると、あなたの歩くスピードや好みの情報の伝え方を覚えてもらえるため、よりスムーズでストレスのない外出が可能になります。
移動支援(ガイドヘルプ)の活用法
知的障害・精神障害・肢体不自由者の外出を支える
移動支援は、同行援護の対象とならない幅広い障害を持つ方々のために、市区町村が主体となって運営しているサービスです。知的障害や精神障害により道に迷ってしまう不安がある方や、車いすを利用していて段差の解消が必要な方などが利用します。このサービスは地域の実情に合わせて設計されているため、非常に「地域密着型」な支援と言えます。
移動支援の主な役割は、安全なルートの確保と、公共交通機関の利用サポート、そして外出先でのトラブル対応です。知的障害があるお子さんの場合、バスや電車に乗る練習を兼ねて利用することもあります。精神障害がある方であれば、人混みでの不安を和らげるために付き添ってもらうことで、少しずつ活動範囲を広げていくことができます。
移動支援の最大の魅力は、その柔軟性にあります。同行援護よりも幅広い目的で利用できる自治体が多く、趣味の活動やサークル参加など、よりプライベートな外出を応援してくれます。自分一人ではハードルが高い場所でも、ガイドヘルパーが隣にいてくれるだけで、景色が全く違って見えるはずです。
自治体ごとに異なる「移動支援」のルール
移動支援を利用する上で最も注意が必要なのは、住んでいる自治体によってルールが全く異なるという点です。移動支援は「地域生活支援事業」に分類されるため、提供される時間数や対象者、費用の算定方法などが、隣の市に引っ越すだけでガラリと変わることがあります。
例えば、次のような点が自治体によって異なります。
- 1ヶ月に利用できる最大時間(例:月20時間、月50時間など)
- 通学や通院への利用ができるかどうか
- 1対1のマンツーマン支援だけでなく、グループ支援があるかどうか
- 車両(福祉有償運送)での送迎が含まれるかどうか
このため、移動支援を検討する際は、まず自分の住む自治体のホームページで「移動支援事業実施要綱」を確認するか、障害福祉課の窓口でパンフレットをもらうことが必須です。「A市ではこうだったのに、B市ではダメと言われた」というトラブルを避けるためにも、最新の地域ルールを把握しておきましょう。
移動支援の申請から決定までの流れ
移動支援を利用するためには、まず市区町村への申請が必要です。一般的には、窓口に「利用申請書」を提出した後、ケースワーカーによる聞き取り調査が行われます。ここで「なぜ一人での外出が困難なのか」「どのような目的でサービスを使いたいのか」を詳しく説明します。
その後、審査を経て「決定通知書」と「受給者証」が発行されます。受給者証には、あなたが1ヶ月に利用できる時間が記載されています。この時間が決まって初めて、サービスを提供している事業所(ヘルパー派遣会社)と契約を結ぶことができます。
移動支援は、障害支援区分がなくても利用できる自治体が多いのが特徴です。そのため、同行援護や行動援護に比べて、比較的スピーディーに利用開始まで辿り着ける場合があります。まずは「外に出るきっかけ」として、移動支援の申請から始めてみるのがおすすめです。
⚠️ 注意
移動支援のヘルパーさんは、医療的ケア(たんの吸引など)ができる人は限られています。医療的ケアが必要な方の外出には、特別な資格を持つヘルパーの確保が必要になるため、事業所探しの際に必ず相談しましょう。
外出支援サービスを利用する手順 5ステップ
ステップ1:お住まいの市区町村の窓口で相談
まずは、役所の「障害福祉課」や「地域自立支援センター」などの相談窓口へ行きましょう。「外出に困っていて、ヘルパーさんをお願いしたい」と伝えるだけで大丈夫です。そこで、制度の説明を受け、自分がどのサービス(同行援護、移動支援など)の対象になりそうかを確認します。
この際、障害者手帳を持参するとスムーズです。手帳がない場合でも、医師の診断書や特定疾患の受給者証があれば相談に乗ってもらえます。窓口では、地域のサービス事業所リストをもらえることもありますので、どのような事業所が近くにあるのかも聞いておきましょう。最初の一歩は、この「現状の相談」から始まります。
ステップ2:サービスの利用申請と調査
相談の結果、利用の目処が立ったら正式に「利用申請書」を提出します。申請後は、自治体の調査員による「認定調査」が行われます。これは、あなたの心身の状態や生活環境を詳しく聞き取るもので、自宅や役所で行われます。
調査の際は、家族や相談支援専門員に同席してもらうことをおすすめします。自分一人だと「つい頑張ればできる」と答えてしまいがちですが、実際には「雨の日は無理」「体調が悪いと歩けない」といった「できない時の実態」を正確に伝えることが重要です。この調査結果が、サービスを受けられる時間数や区分に反映されます。
ステップ3:受給者証の発行とプラン作成
調査結果に基づき、自治体から「受給者証」が発行されます。これには支給されるサービス名、有効期間、1ヶ月あたりの支給時間、自己負担の限度額などが記載されています。受給者証は、サービスを受けるための「チケット」のようなものですので、大切に保管してください。
次に、相談支援専門員と一緒に「サービス等利用計画」を作成します(セルフケアプランも可能ですが、専門家に頼むのが一般的です)。ここで「いつ、どこへ、何のために」外出支援を使うのかを具体的に盛り込みます。この計画書があることで、どのような支援を受けるべきかが明確になり、事業所との共有もスムーズになります。
ステップ4:事業所を選び契約を結ぶ
受給者証が届いたら、実際にヘルパーを派遣してくれる「サービス提供事業所」を選びます。役所からもらったリストを参考に、電話をかけて「同行援護(または移動支援)の空きはありますか?」と問い合わせてみましょう。事業所によっては、特定の曜日が埋まっていたり、対応できる障害の種類が限られていたりすることがあります。
良さそうな事業所が見つかったら、担当者と面談を行います。ここで自分の特性や、外出時に気をつけてほしいこと、ヘルパーさんへの要望などを直接伝えます。納得がいけば、正式に「利用契約」を締結します。契約書には、キャンセル料の規定なども書かれていますので、しっかり目を通しておきましょう。
ステップ5:担当ヘルパーと顔合わせ・利用開始
契約後、実際に同行してくれるヘルパーさんが決まったら、事前の顔合わせを行うことが多いです。特にお子さんや人見知りのある方の場合は、この顔合わせが安心感に繋がります。最初から遠出をするのではなく、まずは近所のコンビニや公園への短い外出からスタートして、お互いの相性を確認するのも成功のコツです。
利用当日は、受給者証と印鑑(またはサイン用のペン)、サービス利用記録票を準備しておきます。外出が終わったら、ヘルパーさんに利用時間を記入してもらい、確認の印を押して1回のサービスが完了です。回数を重ねるごとに、あなたとヘルパーさんの信頼関係が深まり、外出がもっと楽しく、自由な時間になっていくはずです。
✅ 成功のコツ
事業所を選ぶ際は、複数の事業所に問い合わせてみるのがおすすめです。電話対応の感じや、自分の希望する時間帯への対応力などを比較することで、より相性の良いパートナーを見つけやすくなります。
外出支援を安心して利用するためのポイント
ヘルパーさんとのコミュニケーション術
外出支援を楽しく、トラブルなく利用するための鍵は、ヘルパーさんとのコミュニケーションにあります。ヘルパーさんはプロですが、超能力者ではありません。あなたが「今、何に困っているか」「何をしたいか」を言葉で伝えてもらうことで、初めて適切なサポートができます。
例えば、次のようなことを事前に伝えておくとスムーズです。
- 歩くスピード(ゆっくり歩きたい、スタスタ歩きたい)
- 人混みが苦手、大きな音が苦手などの特性
- トイレのタイミングや、水分補給の頻度
- 具体的な介助の好み(右手を引いてほしい、肩に手を置かせてもらいたいなど)
また、道中で「あそこに何があるの?」「少し休憩したい」といったリクエストをこまめに出すことも大切です。我慢しすぎて疲れてしまっては、せっかくの外出が台無しです。ヘルパーさんはあなたの自立を支えるパートナーですので、対等な関係で意見を交換し合うことが、より良いサービス利用に繋がります。
費用の実費負担と予算の管理
前述の通り、サービス利用料以外の実費負担については事前に計画を立てておく必要があります。特に移動支援の場合、ヘルパーさんの交通費も利用者が負担するケースが多いです。例えば、電車で移動する場合、自分の運賃だけでなくヘルパーさんの往復運賃も支払うことになります。
具体的に想定される実費は以下の通りです。
- 利用者本人の交通費(電車、バス、タクシー等)
- ヘルパーの交通費(同行中の運賃)
- 外出先での入場料・観覧料(映画、動物園、コンサート等)
- 外出先での食事代・お茶代(自分の分+ヘルパー分が必要な場合もある)
食事代については、自治体や事業所のルールによって「ヘルパーの分は不要」な場合もあれば、「利用者が負担する」となっている場合もあります。契約時にこの点を確認しておかないと、当日の会計で慌ててしまうことになります。障害者手帳の提示で本人の運賃や入場料が半額になる制度も多いので、手帳は常に携帯しておきましょう。
キャンセル時のルールを確認しておく
外出支援は、当日の体調や天候に大きく左右されます。急に体調が悪くなったり、大雨で外出が難しくなったりした際、どのようにキャンセルするかをあらかじめ決めておきましょう。事業所にはキャンセル料の規定が必ずあります。
一般的には、「前日の17時までの連絡なら無料」「当日の朝の連絡なら利用料の50%」「連絡なしのキャンセルは100%」といった具合に決まっています。特に移動支援の場合、キャンセル料は全額自己負担(公費が出ないため)となるため、思わぬ出費になることもあります。
トラブルを避けるために、契約時に「いつまでに連絡すればキャンセル料がかからないか」を明確に確認し、家族にも共有しておきましょう。また、天候が怪しい時に「雨なら中止にする」といった基準をヘルパーさんと共有しておくと、お互いに無駄な準備をせずに済みます。お互いの時間を尊重する姿勢が、長くサービスを続けるコツです。
「最初は知らない人と出かけるのが不安でしたが、今ではお気に入りのカフェへ一緒に行けるのが週に一度の楽しみです。自分の世界が広がった気がします。」
— 同行援護利用者 40代 Aさん
よくある質問(FAQ)
Q. 複数の事業所を同時に利用することはできますか?
A. はい、可能です。受給者証に記載された上限時間内であれば、例えば「平日はA事業所、土日はB事業所」というように使い分けることができます。特定の事業所だけで自分の希望する時間をすべてカバーできない場合や、特定の活動(登山や旅行など)に強い事業所を併用したい場合などによく見られるケースです。ただし、複数の事業所を使う場合は、それぞれの事業所間で時間の管理をしっかり行う必要があります。相談支援専門員に調整をお願いしましょう。
Q. 外出先でのお買い物、重い荷物を持ってもらえますか?
A. 基本的には、移動に伴う安全確保の範囲内で「軽微な荷物の補助」はしてくれます。しかし、スーパーでの大量買いの荷物をすべて持ってもらう、といったことは本来の外出支援の目的(移動の介助)から外れる場合があります。荷物持ちが主目的になってしまうと、「居宅介護(家事援助)」の範囲になることもあるため、程度については事前にケアプランの中で確認しておくのが安心です。あくまで「安全に移動するための補助」であることを理解しておきましょう。
Q. 宿泊を伴う旅行にヘルパーさんを連れて行くことはできますか?
A. 自治体や制度によって判断が分かれますが、「移動支援」の枠組みで宿泊を認めている自治体もあります。ただし、ヘルパーさんの宿泊費や食事代はすべて利用者の自己負担になります。また、宿泊を伴う場合は「24時間連続した支援」ではなく、夜間の就寝時間はサービス時間から除外されるなど、複雑な計算が必要になります。旅行の同行は、事業所側も体制を整える必要があるため、数ヶ月前から余裕を持って相談することが必須です。
Q. 自分の車(自家用車)にヘルパーさんを乗せて運転してもらえますか?
A. これは原則として「不可」です。万が一の事故の際の責任の所在が不明確になるため、ほとんどの事業所で禁止されています。また、ヘルパーさんが運転する利用者の車に乗ることも同様にできません。外出支援は、徒歩、バス、電車などの公共交通機関、または事業所が許可を得ている「福祉有償運送車両(福祉タクシー等)」での移動が基本です。自分の車を使いたい場合は、家族に運転してもらうか、介護タクシーの利用を検討しましょう。
まとめ
- 外出支援には「同行援護」と「移動支援」がある:障害の特性や目的に合わせて、最適なサービスを選びましょう。
- 利用手順は「相談・申請・契約」の3ステップ:まずは役所の窓口で相談することから始まります。
- 自治体ごとのルールを確認する:特に移動支援は地域によって内容が異なるため、事前の情報収集が大切です。
- ヘルパーさんは自立を支えるパートナー:密なコミュニケーションと、感謝の気持ちがスムーズな利用に繋がります。
外出支援サービスを利用することは、単にどこかへ移動する以上の意味を持っています。それは、あなたが社会の一部として活動し、自分の人生を彩るための大きなチャンスです。「他人に頼るのは申し訳ない」と思う必要はありません。この制度は、すべての人が平等に外出を楽しめる社会を作るために、私たちの税金で運営されている大切な仕組みなのです。
もし、今この記事を読んで「外に出てみたいけれど、勇気が出ない」と思っているなら、まずは市役所の窓口に電話を一本入れる、あるいは近くの相談センターにメールをしてみることから始めてみませんか。最初の一歩さえ踏み出せれば、あとはプロの支援者たちがあなたの手を引いて導いてくれます。
あなたの世界がもっと広がり、新しい景色や笑顔に出会える日が来ることを心から応援しています。自由な外出を通じて、自分らしい豊かな毎日を手に入れましょう!

金子 匠
(かねこ たくみ)55歳📜 保有資格:
社会福祉士、精神保健福祉士
障害者支援施設で30年間勤務し、施設長を経験。現在はすぐサポ編集長として、障害のある方とご家族が必要な情報にアクセスできる環境づくりに取り組んでいます。「制度は複雑だけど、使えば生活が楽になる」という信念のもと、分かりやすい情報発信を心がけています。
大学卒業後、障害者支援施設に就職し、30年間にわたり現場で支援に携わってきました。生活支援員として10年、サービス管理責任者として15年、そして施設長として5年の経験があります。特に印象に残っているのは、重度の知的障害があり、施設入所が当然と思われていた方が、適切な支援と環境調整により地域での一人暮らしを実現したケースです。「できない」と決めつけず、その人に合った支援を考えることの大切さを学びました。現在は現場を離れ、すぐサポの編集長として、これまでの経験を記事という形で多くの方に届けることをミッションとしています。制度や法律の解説記事では、「専門用語を使わず、中学生でも分かる言葉で」を心がけています。
もっと詳しく▼
💭 福祉の道を選んだ理由
大学で社会福祉を学び、実習で出会った利用者の方々の笑顔に感動したことがきっかけです。
✨ 印象に残っている出来事
重度の知的障害のある方が、適切な支援により地域での一人暮らしを実現したこと。
✍️ 記事を書く上で大切にしていること
専門用語を使わず、中学生でも分かる言葉で伝えることを大切にしています。
🎨 趣味・特技
読書、散歩
🔍 最近気になっているテーマ
障害者総合支援法の改正動向、ICTを活用した新しい支援の形





