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高次脳機能障害とは?記憶・注意・感情コントロールの課題

📖 約84✍️ 高橋 健一
高次脳機能障害とは?記憶・注意・感情コントロールの課題
高次脳機能障害は、脳損傷により記憶、注意、遂行機能、感情のコントロールといった高度な知的活動に困難が生じる「見えない障害」です。最も影響が大きいのは、新しいことを覚えられない記憶障害と、集中力・計画性の低下です。支援の鍵は、ご本人を責めず、症状を受け入れること。スマートフォンやチェックリストによる記憶の外部化、環境の構造化、感情爆発時のクールダウン誘導が有効です。専門のリハビリテーションと、高次脳機能障害支援拠点機関との連携を通じて、個別のニーズに合わせた継続的なサポートを受けることが、社会復帰につながります。

高次脳機能障害とは?見えない障害のメカニズムと生活での効果的な支援策

高次脳機能障害は、脳の損傷によって引き起こされる、記憶、注意、思考、感情のコントロールといった「人間らしい知的活動」に困難が生じる障害です。外見的には特に変化がないことが多いため、周囲から「怠けている」「わがまま」と誤解されやすく、ご本人やご家族が孤立してしまうケースが少なくありません。

かつては「後遺症」の一つとして捉えられていましたが、近年では、適切なリハビリテーションや環境調整によって、社会生活への復帰を目指せることが広く知られるようになりました。しかし、この障害は非常に多様で複雑な症状を示すため、具体的な症状と、それに対応する支援策を理解することが、円滑な生活を送るための鍵となります。

この記事では、高次脳機能障害の定義と主要な症状である記憶障害、注意障害、遂行機能障害、社会的行動障害について、具体的な実例を交えて解説します。さらに、ご家庭や職場、地域社会で実践できる具体的な支援方法や、利用できる福祉制度についても詳しく紹介します。この情報が、高次脳機能障害を持つ方々が、その人らしく、希望を持って社会参加できる一助となることを願っています。

高次脳機能障害の定義と原因

高次脳機能障害とは?「見えない障害」のメカニズム

高次脳機能とは、人間が外界の情報を認識し、記憶し、計画し、実行し、感情をコントロールするといった、高度な知的活動を総称したものです。高次脳機能障害は、病気や事故による脳の損傷によって、これらの機能に障害が生じることを指します。

厚生労働省の定義では、「脳の器質的病変(損傷)に起因し、日常生活または社会生活に制約がある状態」とされています。身体の麻痺(まひ)のように目に見える障害と異なり、思考や感情のプロセスといった内的な部分で困難が生じるため、「見えない障害」として特別に配慮が必要です。

💡 ポイント

高次脳機能障害は、知的な能力が失われたわけではありません。脳の一部が損傷したことで、情報処理や感情の制御といった「機能的なつながり」に問題が生じていると理解することが、適切な支援の出発点となります。

主な原因となる疾患や外傷

高次脳機能障害の原因は、大きく「脳血管障害」と「脳外傷」に分けられます。

1. 脳血管障害

脳の血管に問題が生じることで、脳細胞への酸素や栄養の供給が途絶え、脳組織が損傷します。これは、高次脳機能障害の最も一般的な原因の一つです。

  • 脳卒中:脳梗塞(血管が詰まる)や脳出血(血管が破れる)など。
  • くも膜下出血:脳を覆う膜の下に出血が起こるもの。

2. 脳外傷

交通事故や転倒などにより、外部からの強い衝撃で脳が損傷します。衝撃の仕方によっては、脳の広範囲に損傷が及ぶことがあります。

3. その他の原因

脳炎、低酸素脳症(心肺停止などによる)、脳腫瘍の摘出手術なども、高次脳機能障害の原因となり得ます。脳の損傷部位によって、どのような高次脳機能に障害が生じるかが異なります。

診断と障害認定のプロセス

高次脳機能障害の診断は、神経心理学的検査(記憶力や注意力などを測る検査)と、MRIやCTなどの画像診断の結果を総合して行われます。診断後、生活上の困難さが認められ、一定の基準を満たすと、身体障害者手帳の交付や、精神障害者保健福祉手帳の交付、あるいは障害年金などの福祉制度の対象となります。

制度 主な認定基準(高次脳機能障害の場合)
身体障害者手帳 言語機能や平衡機能、または四肢麻痺などの身体的な合併症がある場合
精神障害者保健福祉手帳 記憶、思考、注意、感情のコントロールなどに著しい困難がある場合

重要なのは、高次脳機能障害の認定は、発症から少なくとも6ヶ月以上経過し、症状が固定した段階で行われることが多いという点です。これは、早期の段階では症状が回復する可能性があるためです。


高次脳機能障害の主要な症状

記憶障害:新しいことを覚えられない困難

記憶障害は、高次脳機能障害の中でも最も頻繁に見られ、日常生活に大きな影響を及ぼします。これは、新しい情報を覚えられない「前向性健忘」と、受傷前の情報を思い出せない「逆向性健忘」に分けられますが、特に生活上の困難となるのは前向性健忘(新しい情報を保持できないこと)です。

  • 新しい約束を忘れる:数日前の約束や、その日聞いたばかりの指示を忘れてしまう。

  • 物を置き忘れる:物をどこに置いたか、何を探していたのかをすぐに忘れてしまう。

  • 学習が困難になる:新しい仕事の手順や、リハビリで教わった運動方法をなかなか習得できない。

支援者は、「忘れるのは病気のせいである」と理解し、ご本人を責めないことが大切です。メモやチェックリストなど、外部の補助手段を使うことで、記憶の困難を補う支援が有効です。

注意障害:集中力と情報の処理能力の低下

注意障害は、情報に気づく、集中を維持する、複数の情報に同時に注意を向ける、といった機能の低下を指します。外見からは分かりにくいですが、学業や仕事、複雑な家事を行う上で深刻な問題となります。

1. 集中力の維持が難しい(持続性注意の低下)

一つの作業を長時間続けることが困難になります。読書や書類作成など、知的集中を要する活動で疲れやすく、ミスが増えたり、作業の途中でやめてしまったりすることがあります。

2. 複数のことを同時に行うのが難しい(分配性注意の低下)

料理をしながら電話に出る、車の運転中にカーナビと周囲の状況を同時に把握するといった、複数のタスクを並行して行うことが極めて困難になります。これは、交通事故のリスクを高める要因にもなります。

「注意障害のある方は、周囲の小さな音や光にも気を取られてしまいます。作業環境を整理し、ノイズキャンセリングヘッドホンを使うなど、集中を妨げる刺激を徹底的に減らすことが、リハビリテーションの第一歩です。」

— 作業療法士の指導事例

遂行機能障害:計画・実行・修正の困難

遂行機能障害は、目標を設定し、計画を立て、それを実行し、結果を評価して修正するという一連のプロセスが難しくなる障害です。脳の前頭葉が損傷を受けると生じやすく、日常生活や社会参加における自立を最も困難にする症状の一つです。

  • 計画が立てられない:旅行の準備や、複雑な料理の段取りなど、手順の多い活動を順序立てて考えられない。
  • 見通しが立たない:「このままでは失敗する」という結果を予測できず、問題解決ができない。
  • 融通が利かない:決まった手順から外れるとパニックになったり、周囲の状況に応じて柔軟に対応することが難しい。

この障害があると、外見的には意欲がないように見えたり、「何をやっているのかわからない」という印象を与えたりすることがありますが、これは脳の機能的な問題であり、本人の怠慢ではありません。


社会的行動障害と感情のコントロール

社会的行動障害:対人関係の難しさ

高次脳機能障害の中でも、特に人間関係や社会生活で大きな問題となるのが、感情や対人行動に関する障害です。これらは「社会的行動障害」と呼ばれ、周囲との摩擦や誤解を生みやすい原因となります。

1. 感情のコントロールの難しさ

感情の抑制が難しくなり、ちょっとしたことで激しく怒ったり、泣き出したりといった感情の爆発(易怒性、感情失禁)が起こりやすくなります。これは、脳の感情を司る部位の損傷が原因であり、本人の意志で抑えられないことが多くあります。

2. 意欲・発動性の低下とアパシー

活動への意欲が低下し、何事にも興味を示さなくなる状態(アパシー:無関心)もよく見られます。これは「怠けている」のではなく、脳の機能として行動を起こすエネルギーが不足している状態です。自発的な行動を促すためには、小さな成功体験を積み重ね、環境からの適切な刺激を与えることが重要です。

病識の欠如と当事者の苦悩

高次脳機能障害の大きな特徴の一つに、「病識(びょうしき)の欠如」があります。これは、自分自身の記憶力や判断力、行動の問題を正しく認識できない、あるいは過小評価してしまう状態を指します。

病識がないために、ご本人は「自分は治っているのに、なぜ家族や周囲は私を病人扱いするのか」と感じ、家族や支援者と激しく対立することがあります。家族は「なぜ自分の障害を理解してくれないのか」と疲弊し、これが介護ストレスや家族崩壊の原因となることも少なくありません。

⚠️ 注意

病識の欠如は、ご本人が自分を客観視する脳の機能が損傷しているために起こる症状です。病識がないことを「責める」のではなく、「受け入れる」ことから、支援が始まります。病識の回復には、長い時間と、専門家によるアプローチが必要です。

二次的な精神・心理的症状への配慮

障害を負ったことによる喪失感や、社会生活で失敗を繰り返すことによるストレスから、高次脳機能障害を持つ方はうつ病や不安障害などの二次的な精神疾患を合併しやすい傾向にあります。特に、徐々に病識が回復してきた際に、過去の自分と現在の自分のギャップに苦しみ、大きな絶望感に襲われることがあります。

支援者は、身体的なリハビリだけでなく、精神科医や臨床心理士と連携し、カウンセリングや服薬による心理的なケアを並行して行うことが重要です。ご本人の感情を否定せず、不安や苦悩に耳を傾ける姿勢が求められます。


日常生活と社会参加のための具体的な支援策

記憶・注意障害への環境調整と補助具

高次脳機能障害の最も一般的な症状である記憶障害と注意障害に対しては、ご本人の負担を減らす「環境調整」と「外部補助具」の活用が有効です。

1. 外部補助具の活用

記憶の困難さを補うために、デジタル機器やアナログなツールを積極的に活用します。

  • メモツール:常に持ち歩く手帳やカレンダー、スマートフォンのリマインダー機能を活用し、全ての予定や指示、やるべきことを書き出す習慣をつけます。
  • チェックリスト:複雑な作業や手順(例:外出前の準備、調理の手順)は、必ず手順を細かく区切ったチェックリストを作成し、確認しながら進めるようにします。
  • IoT機器:鍵や財布などに紛失防止タグ(GPSトラッカー)をつけたり、家電の電源を自動で切るスマートプラグを活用したりすることで、「忘れ」によるトラブルを防ぎます。

2. 環境の構造化

注意散漫を防ぎ、記憶への負担を減らすため、物理的な環境をシンプルにします。

  • 作業場所の限定:作業中はテレビやラジオを消し、机の上には作業に必要なものだけを置くようにします。
  • 物の定位置化:よく使う物(鍵、財布、薬など)は、必ず決まった場所に置き、「見える化」することで、探し物によるストレスや時間の浪費を防ぎます。
  • 情報提供の簡略化:一度に多くの情報を与えず、一つの指示や情報だけを伝え、理解を確認してから次の話題に移るようにします。

✅ 成功のコツ

補助具の活用は、ご本人にとって負担や抵抗感がある場合があります。まずは「忘れっぽいのは誰でもある」という視点で、ご本人と一緒に「どうしたら楽になるか」を考えるプロセスが、支援を受け入れてもらうための成功のコツです。

遂行機能・行動障害へのアプローチ

計画性や感情のコントロールの困難に対しては、外部からのサポートや行動療法的なアプローチが有効です。

  • 手順の言語化と可視化:複雑なタスクは、支援者が小さなステップに分解し、図やイラスト、文章で手順を可視化して示すことで、混乱を防ぎます。
  • 外部からの「声」による支援:ご本人がタスクを開始できない時や、途中で迷っている時に、「次はこれですね」と次の手順を具体的に示す「外的なキュー(手がかり)」を提供します。
  • 感情爆発時の対応:感情が爆発しそうになったら、その場から離れてクールダウンする時間(タイムアウト)を取ることを促します。支援者は、感情的な言動に巻き込まれず、冷静に、簡潔な言葉で対応することが重要です。
  • 予測と準備の訓練:タスクを開始する前に、「この後、どんな問題が起こるか」を予測する訓練や、事前に代替案を用意する計画練習を行います。

「私は急に怒ってしまうことがありましたが、家族が『イライラしてきたら、まず深呼吸』と書いたカードをそっと渡してくれるようになって、自分をコントロールするきっかけをつかめるようになりました。」

— 当事者の体験談


リハビリと支援制度:社会復帰への道筋

専門的なリハビリテーションの役割

高次脳機能障害のリハビリテーションは、損傷した機能の回復を目指すだけでなく、残された機能を活用し、生活上の困難を補うための代償手段を習得することに重点が置かれます。専門家による継続的な訓練が不可欠です。

  • 神経心理学的リハビリテーション:記憶、注意、遂行機能など、特定の認知機能に特化した訓練を行います(例:集中力を高めるための課題、記憶術の習得)。
  • 作業療法(OT):実際の日常生活動作(ADL)や家事、職業準備活動を通じて、補助具の活用や手順の工夫を練習します。
  • 言語聴覚療法(ST):失語症やコミュニケーション能力の低下がある場合、言語能力の再獲得や、円滑な対話のための練習を行います。

リハビリは、急性期・回復期を終えた後も、地域の生活訓練施設やデイケアなどで継続することが、社会復帰を果たす上で非常に重要です。

就労・復学に向けた支援

高次脳機能障害を持つ方にとって、元の職場や学校への復帰は大きな目標となりますが、遂行機能や注意障害が原因で、困難が生じやすいのも事実です。復帰には、段階的な支援が必要です。

  1. 職業評価と訓練:地域障害者職業センターなどで、残存能力の評価を行い、適職の検討や、集中力、作業速度などの職業準備訓練を受けます。
  2. 職場・学校への合理的配慮:復帰に際しては、「マニュアルの簡略化」「指示の回数を増やす」「静かな環境で作業させる」など、具体的な配慮内容を支援者(ジョブコーチなど)が企業や学校側と調整します。
  3. 復職後のフォローアップ:再発や体調不良を防ぐため、ジョブコーチなどによる職場定着支援を継続的に利用します。

高次脳機能障害を持つ方の復職率は、適切な支援があれば向上することが多くのデータで示されています。諦めずに専門機関を頼ることが大切です。

利用可能な福祉制度と相談窓口

高次脳機能障害を持つ方は、障害者手帳の他に、様々な福祉サービスを利用することができます。

サービス名 目的・内容
自立訓練(生活訓練) 日常生活に必要な技能(金銭管理、公共交通機関の利用など)や、コミュニケーション能力の訓練。
就労移行支援 一般企業への就職を目指すための職業訓練や就職活動のサポート。
相談支援事業所 サービス等利用計画の作成、福祉サービスの利用調整、生活全般の相談。

また、各都道府県に設置されている「高次脳機能障害支援拠点機関」は、専門的な相談や情報提供、地域の関係機関との連携調整を行う中心的な窓口となっています。まずはここへ相談することが推奨されます。


高次脳機能障害に関するよくある質問(FAQ)

Q1. 記憶障害があっても、車の運転はできますか?

A. 記憶障害だけでなく、注意障害や遂行機能障害は、車の運転に非常に大きなリスクをもたらします。一時停止を忘れる、道に迷う、複数の情報(標識、歩行者など)への注意が散漫になるなどの問題が生じるため、運転の可否は、専門の医療機関で運転適性検査を受け、医師の判断を仰ぐ必要があります。安易な自己判断は避けてください。

Q2. 高次脳機能障害は治るのでしょうか?

A. 脳の損傷自体を元に戻すことは困難ですが、多くの症状はリハビリテーションによって回復したり、目立たなくなったりします。特に発症から1年程度は回復が期待されますが、その後も長期にわたり、残された機能を最大限活用するための代償手段の習得は可能です。重要なのは、症状が固定した後も、生活訓練や環境調整を継続することです。

Q3. 家族が高次脳機能障害を認めず、支援を拒否しています。どうすれば良いですか?

A. それは、病識の欠如という症状の典型的な現れです。ご家族や支援者は、まず「症状を受け入れないことが病気の症状である」と理解し、ご本人と対立するのではなく、気持ちに寄り添うことが大切です。専門の相談支援員や心理士に相談し、ご本人への直接的な働きかけではなく、ご家族への支援(ペアレントトレーニングなど)を通じて、支援方法のコツを学ぶのが有効です。

Q4. 感情が不安定になったとき、どのように声をかけるのが適切ですか?

A. 感情が爆発しているときは、理由を追求したり、説得しようとしたりするのは逆効果です。まず、安全を確保し、静かで刺激の少ない場所に移動することを促します。「大丈夫、落ち着きましょう」など、短く、穏やかな言葉で声をかけ、沈静化を待ちます。落ち着いてから、何が起こったのかを一緒に振り返りましょう。

Q5. 地域の理解を得るためには、どうすれば良いですか?

A. 外見で分からない高次脳機能障害への理解を得るためには、啓発活動と情報共有が重要です。自治体が発行する「高次脳機能障害とは」といった啓発リーフレットを、近隣や職場に配る、またはご本人がヘルプマークなどを活用して、必要な配慮を周囲に伝える工夫をすることも有効です。


相談窓口・参考リンク(具体的なアクションの提案)

高次脳機能障害の支援は、医療、福祉、就労が連携する多岐にわたる専門知識が必要です。まずは、専門的な相談窓口にアクセスし、個別の状況に合わせたオーダーメイドの支援計画を立てましょう。

専門の相談窓口

  • 高次脳機能障害支援拠点機関:各都道府県に設置されており、専門的な相談対応と、地域資源の連携調整を行います。
  • 地域障害者職業センター:就労に向けた職業リハビリテーションや、ジョブコーチによる職場定着支援を行います。
  • 相談支援事業所:福祉サービスの利用計画を作成し、自立訓練や就労支援などのサービス利用をサポートします。
  • 医療ソーシャルワーカー(MSW):入院中や退院後の生活支援、経済的な相談に対応します。

役立つ情報源

高次脳機能障害に関する情報や、当事者・家族の会については、以下のサイトも参考にしてください。

✅ 次のアクション

高次脳機能障害の疑いがある場合、まずは専門のリハビリテーション病院の「高次脳機能障害支援窓口」または地域の「高次脳機能障害支援拠点機関」に連絡し、詳細な機能評価を受けるための予約を取りましょう。これが、適切な支援計画を立てる第一歩です。


まとめ

高次脳機能障害は、脳の損傷によって、記憶、注意、遂行機能、感情のコントロールといった高度な知的活動に困難が生じる「見えない障害」です。特に、記憶障害、注意障害、遂行機能障害は日常生活の自立を大きく妨げます。

支援の基本は、ご本人を責めず、症状を受け入れることです。記憶の困難さにはメモやリマインダーなどの外部補助具を、遂行機能の困難さには手順の可視化や「声」による支援を、それぞれ活用します。専門的なリハビリテーションと、高次脳機能障害支援拠点機関や相談支援専門員と連携した継続的な支援が、社会復帰への道を開きます。

  • 高次脳機能障害は、外見からは分かりにくい、記憶・注意・思考・感情の障害である。
  • 支援は、症状を「病気のせい」と理解し、外部補助具や環境の構造化を徹底する。
  • 感情の爆発(易怒性)や病識の欠如は症状であり、冷静な対応と専門的な心理的ケアが不可欠である。

高橋 健一

高橋 健一

たかはし けんいち50
担当📚 実務経験 25
🎯 制度・法律🎯 医療・福祉制度

📜 保有資格:
社会福祉士

市役所の障害福祉課で20年間勤務し、制度の運用や窓口対応を担当してきました。「制度は難しい」と言われますが、知れば使える便利なツールです。行政の内側から見た制度のポイントを、分かりやすくお伝えします。

大学卒業後、地方自治体に入庁し、障害福祉課に配属されて20年。障害者手帳の交付、障害福祉サービスの支給決定、各種手当の申請受付など、幅広い業務を経験しました。行政職員として心がけていたのは、「制度を正確に伝えつつ、温かく対応する」こと。窓口に来られる方は不安を抱えています。制度の説明だけでなく、その方の状況に合わせた情報提供を大切にしてきました。退職後、民間の相談支援事業所に転職し、今度は「申請する側」の視点も理解できました。行政と民間、両方の経験を活かして、制度の仕組みだけでなく、「実際にどう使うか」まで伝えられるのが強みです。記事では、障害者総合支援法、障害者雇用促進法、各種手当など、制度の正確な情報を「難しい言葉を使わず」解説します。

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💭 福祉の道を選んだ理由

公務員として地域に貢献したいと思い、障害福祉課に配属されたことがきっかけです。

✨ 印象に残っている出来事

窓口対応で、制度を活用して生活が楽になったと感謝されたこと。行政と民間両方の視点を得られたこと。

✍️ 記事を書く上で大切にしていること

制度の正確な情報を「難しい言葉を使わず」伝えることを大切にしています。

🎨 趣味・特技

将棋、歴史小説

🔍 最近気になっているテーマ

マイナンバーと福祉制度の連携、自治体DXの進展

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