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治療を続けて感じた「良くなる日は必ず来る」実感

📖 約22✍️ 鈴木 美咲
治療を続けて感じた「良くなる日は必ず来る」実感
「一生このまま」と絶望していた私が、治療を続けて感じた確かな変化——小さな「できた」の積み重ね、良い日と悪い日の波、そして「良くなっている」実感が確信に変わる瞬間。回復日記、リワーク、復職を経て今はピアサポーターとして活動。良くなる日は必ず来る。治療を続ける全ての人へ贈る、希望の回復記録です。

「一生このまま」と思っていた暗闇の中で

「もう良くならないのではないか」「この苦しみは一生続くのではないか」——うつ病と診断された当初、私はそう思っていました。毎日が同じ苦しみの繰り返しで、希望が見えませんでした

でも今、あの頃を振り返ると言えます。「良くなる日は必ず来る」と。それは突然訪れる奇跡ではなく、治療を続けた先に少しずつ、確実に訪れる変化でした。小さな「良くなった」の積み重ねが、やがて大きな回復につながったのです。

この記事では、治療を続ける中で感じた変化、絶望から希望への心の移り変わり、そして今だから言える「回復は可能だ」というメッセージをお伝えします。同じように苦しんでいる方に、少しでも希望を届けられれば幸いです。

治療開始——変化が見えない日々

最初の1ヶ月——何も変わらない焦り

治療を始めて最初の1ヶ月は、何も変わりませんでした

抗うつ薬を飲み始めても、朝起きるのは相変わらず辛い。カウンセリングに通っても、気分が晴れることはない。「治療をしているのに、なぜ良くならないのか」——そんな焦りと失望がありました。

主治医は「薬の効果が出るまで2〜4週間かかります」と説明してくれました。でも当時の私には、その「待つ」ということが耐え難く感じられました。

治療開始直後の私の状態は、以下のようなものでした。

  • 朝起きられず、午後まで寝ている
  • 食事は一日一食程度
  • シャワーを浴びるのも週に2回ほど
  • 外出は通院のみ
  • 何をしても楽しくない
  • 「良くなる」という実感が全くない

「本当に治るのだろうか」——その疑問が、常に頭にありました。

⚠️ 注意

抗うつ薬の効果が現れるまでには時間がかかります。多くの場合、2〜4週間後から効果を感じ始めますが、十分な効果を得るには2〜3ヶ月かかることもあります。焦らず継続することが大切です。

「変わらない」ことへの絶望

治療開始から2ヶ月が経っても、劇的な変化は感じられませんでした。確かに最悪の状態からは少し抜け出せた気もするけれど、「良くなった」という実感はありませんでした。

周りからは「薬を飲んでいるんだから、そろそろ良くなるでしょう」と言われることもありました。でもそのプレッシャーが、さらに私を苦しめました

「期待されているのに、応えられない」「治療しているのに、治らない」——その焦燥感は、症状をさらに悪化させました。

主治医の言葉——「焦らなくていい」

そんな私に、主治医は繰り返し言いました——「焦らなくていい。回復は、階段を上るようなものです」と。

「今日と昨日を比べても、変化は見えないかもしれない。でも1ヶ月前、2ヶ月前と比べてみてください。少しずつでも、変わっているはずです」

その言葉を信じて、私は治療を続けることにしました。信じるしか、他に選択肢はありませんでした。

「回復は、グラフで言えば右肩上がりの直線ではありません。波を描きながら、でもトータルで見れば上昇していく。そういうものなんです」

— 主治医の言葉

小さな変化に気づき始めた頃

最初の「良くなった」サイン

治療開始から3ヶ月ほど経ったある朝、小さな変化に気づきました。

いつものように目が覚めた時、「今日は、少し起きてもいいかな」と思えたのです。それまでは「起きたくない」「動きたくない」という気持ちしかなかったのに。

その日、私は午前中に起きることができました。そしてカーテンを開けて、外の景色を見ました。「久しぶりに、朝の光がきれいだな」と思いました。

これが、私が感じた最初の「良くなった」サインでした。本当に小さな変化でしたが、確かな変化でした。

💡 ポイント

回復の兆しは、小さな変化として現れることが多いです。「朝起きられた」「少し食欲が出た」「久しぶりに笑った」——こうした小さな変化に気づき、記録することが、希望につながります。

「できること」が増えていく

その後、少しずつ「できること」が増えていきました。

4ヶ月目には、週に2回シャワーを浴びられるようになりました。5ヶ月目には、近所のコンビニに一人で行けるようになりました。6ヶ月目には、友人と短時間なら会えるようになりました。

回復の記録を振り返ると、以下のような変化がありました。

時期 できるようになったこと 心の状態
3ヶ月目 午前中に起きられる日が増えた 「少し楽かも」と感じる瞬間がある
4ヶ月目 毎日シャワーを浴びられる 身だしなみを気にする余裕が出てきた
5ヶ月目 近所を散歩できる 外の空気が心地よく感じる
6ヶ月目 友人と1時間ほど会話できる 久しぶりに笑った
7ヶ月目 本を少しずつ読める 集中力が戻ってきた
8ヶ月目 リワークに週2日通える 「社会復帰できるかも」と思えた

これらは、以前の私なら当たり前だったことばかりです。でも病気になってからは、どれも大きな達成でした。

カウンセラーの提案——「回復日記」

カウンセラーから、「回復日記」をつけることを勧められました。毎日、どんな小さなことでもいいから、「できたこと」を記録するのです。

最初の日記には、「ベッドから出られた」とだけ書きました。次の日は、「水を飲めた」。その次は、「窓を開けた」——本当に些細なことばかりでした。

でも1ヶ月後にその日記を読み返すと、確実に変化している自分に気づけました。「1ヶ月前はベッドから出るのがやっとだったのに、今は散歩に行けている」と。

この日記が、私に希望を与えてくれました。

✅ 成功のコツ

回復日記は、自分の進歩を「見える化」する有効なツールです。悪い日には過去の記録を読み返すことで、「確実に前進している」ことを実感できます。継続することが大切です。

「波」を理解する——良い日と悪い日

良くなったと思ったら、また落ちる

回復の過程で、私は何度も経験しました——「良くなった」と思ったら、また悪化するということを。

ある週は調子が良く、「もう治ったかも」と思えました。でも次の週は、またベッドから起き上がれない日が続きました。

この「波」に、私は何度も絶望しました。「やっぱり治らないのではないか」「また元に戻ってしまった」——そう思いました。

主治医の説明——「波は自然なこと」

でも主治医は説明してくれました——「波があるのは、回復の自然なプロセスです」と。

「良い日と悪い日が交互に来る。でも、悪い日の『悪さ』は、徐々に軽くなっていく。良い日の『良さ』は、徐々に長く続くようになる。それが回復なんです」

この説明を聞いて、私は波を恐れなくなりました。悪い日が来ても、「また良い日が来る」と信じられるようになりました。

「後退」ではなく「揺らぎ」

カウンセラーは、別の表現を使いました——「それは『後退』ではなく、『揺らぎ』です」と。

回復は一直線ではない。前進したり、少し戻ったり、また前進したり——その繰り返し。でもトータルで見れば、確実に前に進んでいるのだと。

この考え方を知ってから、悪い日が来ても自分を責めなくなりました。「これは揺らぎだ。また良くなる」と思えるようになりました。

「良くなっている」実感が確信に変わる

半年前の自分と比べて

治療開始から9ヶ月が経った頃、カウンセラーが言いました——「半年前の自分と、今の自分を比べてみてください」。

半年前の日記を読み返しました。そこには、「一日中ベッドにいた」「何も食べられなかった」「死にたいと思った」——そんな記録がありました。

そして今の自分を見ました。週3日リワークに通い、友人と会い、趣味の読書を楽しめている——。

その瞬間、「確実に良くなっている」という実感が、確信に変わりました。

他人からの言葉

久しぶりに会った友人が言いました——「表情が全然違う。明るくなったね」。

母親も言いました——「最近、笑顔が増えた。安心した」。

こうした他人からの言葉も、自分の回復を実感させてくれました。自分では気づかない変化を、周りは見ていてくれたのです。

「希望」が見えてきた

そして何より、「希望」が見えてきました

「もう一生このまま」ではない。「いつか良くなる」のではなく、「今、良くなっている」——その実感が、私に力を与えてくれました。

未来が怖くなくなりました。むしろ、「これからどんな自分になれるだろう」と、楽しみになってきました。

「回復の最も確かなサインは、『未来を考えられるようになること』です。絶望していた人が、希望を持てるようになる。それが、最大の変化なんです」

— カウンセラーの言葉

復職——新しい挑戦

「働ける」と思えた日

治療開始から1年後、私は初めて「働けるかもしれない」と思えました。

リワークプログラムで週5日、6時間通えるようになっていました。作業にも集中できる。人との会話も楽しめる。「これなら、仕事に戻れるかもしれない」——そう感じました。

主治医や産業医と相談し、段階的な復職プランを立てました。最初は週3日、1日4時間から。様子を見ながら、徐々に時間を増やしていく計画でした。

復職初日——緊張と期待

復職初日は、緊張で前日眠れませんでした。でも同時に、期待もありました。「久しぶりの職場、どんな感じだろう」と。

職場では、同僚たちが温かく迎えてくれました。「おかえり」「無理しないでね」——その言葉に、涙が出そうになりました。

最初の4時間は、あっという間に過ぎました。疲れはしましたが、「働けた」という達成感がありました。

働きながらの治療継続

復職後も、治療は続けました。月に一度の通院、服薬の継続、定期的なカウンセリング——これらは、健康を維持するための大切な習慣でした。

「治ったから薬をやめる」のではなく、「良い状態を保つために薬を続ける」——この考え方を、ようやく理解できるようになりました。

今では週5日、ほぼフルタイムで働いています。時々調子の悪い日もありますが、以前のような絶望はありません。「また良くなる」と信じられるからです。

今——「良くなる」を伝える側として

ピアサポーターという役割

回復してから、私はピアサポーターとして活動を始めました。同じように精神障害で苦しむ人たちをサポートする役割です。

診断されたばかりで絶望している人、治療を続けても変化を感じられない人、何度も再発を繰り返している人——そうした人たちに、私は伝えています。

「良くなる日は、必ず来ます。私がその証拠です」と。

回復は可能だと確信している

今の私は、回復は可能だと確信しています。

それは、自分が回復したからだけではありません。リワークやサポートグループで、たくさんの人の回復を見てきたからです。

重度のうつ病だった人が、今は元気に働いている。何年も引きこもっていた人が、今は社会復帰している。何度も入院を繰り返していた人が、今は安定した生活を送っている——。

こうした例を、数え切れないほど見てきました。回復は、例外ではなく、むしろ普通のことなのです。

治療を続けることの大切さ

そして私が最も強調したいのは、治療を続けることの大切さです。

すぐに変化が見えなくても、諦めないでください。波があっても、治療を中断しないでください。焦らず、自分のペースで、ただ続けてください。

私も、何度も「もうやめたい」と思いました。でも続けました。その結果、今があります。

あなたにも、必ず「良くなる日」が来ます。それを信じて、一歩ずつ進んでください。

苦しんでいる人へ——私からのメッセージ

今は信じられなくてもいい

もし今、「良くなるなんて信じられない」と思っているなら、それでいいのです。私もそうでした。

今は信じられなくても、ただ治療を続けてください。薬を飲み、カウンセリングに通い、医師の指示に従ってください。

いつか、「あれ、良くなってる」と気づく日が来ます。その日まで、ただ続けてください。

小さな変化を大切に

回復は、劇的な変化ではありません。小さな変化の積み重ねです。

「今日は少し起きられた」「久しぶりに笑った」「外の空気が心地よかった」——そんな小さな「良くなった」を、大切にしてください。

それらを記録してください。振り返った時、確実に前進している自分に気づけるはずです。

一人じゃない

最後に、これだけは知ってほしいです——あなたは一人じゃありません

同じように苦しんでいる人が、たくさんいます。そして、回復した人も、たくさんいます。

専門家、家族、友人、ピアサポーター——あなたを支えたい人は、必ずいます。一人で抱え込まず、助けを求めてください。

そして信じてください。良くなる日は、必ず来ます。

「回復は、奇跡ではありません。適切な治療を続けた先に、自然に訪れるものです。だから、諦めないでください。続けてください。必ず、光が見えてきます」

— 今の私が伝えたい言葉

よくある質問

Q1: どのくらいで「良くなった」と実感できますか?

個人差が大きいですが、小さな変化は治療開始から2〜3ヶ月で感じ始めることが多いです。「確実に良くなっている」という実感は、半年〜1年後に得られることが一般的です。焦らず、小さな変化を見逃さないことが大切です。

Q2: 良くなったり悪くなったりの繰り返しは、いつまで続きますか?

波は回復の自然なプロセスです。ただし、時間とともに波は小さくなり、良い状態が長く続くようになります。完全に波がなくなることは少ないですが、波があっても対処できるようになります。

Q3: 薬をやめたら、また悪くなりますか?

急に薬をやめると、離脱症状や再発のリスクがあります。しかし、医師の指導のもとで段階的に減薬すれば、多くの人が薬なしでも安定した状態を保てます。自己判断で中止せず、必ず主治医と相談してください。

Q4: 完全に「元通り」になれますか?

「元通り」というより、「新しい自分として健康に生きる」イメージを持つことをお勧めします。病気を経験したことで、自分を大切にする方法や、ストレス対処法を学べます。結果として、以前より充実した人生を送れることも多いのです。

Q5: 治療を続けるモチベーションが保てません

モチベーションに頼らず、「習慣」にすることが大切です。毎日同じ時間に薬を飲む、決まった曜日に通院する——こうしたルーティンを作りましょう。また、回復日記で進歩を確認することも、継続の助けになります。

まとめ

この記事では、治療を続ける中で感じた変化と、「良くなる日は必ず来る」という実感についてお話ししました。

  • 回復は段階的で、小さな変化の積み重ねとして現れます
  • 良い日と悪い日の「波」は自然なプロセスであり、恐れる必要はありません
  • 治療を継続することで、確実に前進していることを実感できます
  • 回復は可能であり、多くの人が社会復帰し充実した生活を送っています

もし今、暗闇の中にいるなら、どうか諦めないでください。治療を続けてください。小さな変化を大切にしてください。良くなる日は、必ず来ます。それを信じて、一歩ずつ進んでください。

鈴木 美咲

鈴木 美咲

すずき みさき42
担当📚 実務経験 15
🎯 相談支援🎯 当事者・家族支援

📜 保有資格:
社会福祉士、相談支援専門員

相談支援専門員として15年、障害のある方とそのご家族の「困った」に寄り添ってきました。実際の相談事例をもとに、当事者やご家族のリアルな声、具体的な解決策をお届けします。「一人で悩まないで」がモットーです。

社会福祉士として障害者相談支援事業所に勤務し15年。年間約100件の相談に対応し、サービス等利用計画の作成や、関係機関との調整を行っています。この仕事の魅力は、「困っている」状態から「解決した!」という笑顔に変わる瞬間に立ち会えること。ただし、制度が複雑で「どこに相談すればいいか分からない」という声を本当によく聞きます。特に印象深いのは、お子さんの障害を受け入れられず孤立していたお母さんが、同じ境遇の親の会に繋がり、「一人じゃないと分かって救われた」と涙ながらに話してくださったこと。情報と繋がりの大切さを実感しました。記事では、実際の相談事例(もちろん個人情報は特定できないよう配慮)をベースに、「こんなとき、どうすればいい?」という疑問に答えていきます。

もっと詳しく

💭 福祉の道を選んだ理由

大学のボランティアで障害のある方と出会い、「困っている」を「解決した!」に変える仕事がしたいと思ったことがきっかけです。

✨ 印象に残っている出来事

孤立していたお母さんが、親の会に繋がり「一人じゃないと分かって救われた」と話してくださったこと。

✍️ 記事を書く上で大切にしていること

実際の相談事例をもとに、「こんなとき、どうすればいい?」という疑問に答えることを大切にしています。

🎨 趣味・特技

ヨガ、カフェ巡り

🔍 最近気になっているテーマ

ヤングケアラー支援、家族のレスパイトケア

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